幸いにも生まれてこのかた入院などしたことない健康体の私が、偉そうに感想など書く事は申し訳ないが、上映後のトークショーでもいろんなことを語って頂き印象深い話が多くあった。そんな中で、言われていたこと「毎日、人が死ぬという悲しみは起こっているが、死の悲しさの中で臓器提供は、良いこと。この世界での最後の贈り物としてできること。悲しい中での喜びをあげられる」「もしも臓器提供を受けなければならなくなったら受けますかと聞かれたら受けると答えるが、提供しますかと聞かれたら日本人のほとんどは、NOというでしょう」。
文化の違いや考え方の違いなど色々な理由はあるが、確かにそのとおりかもしれない。保険証の後ろに書いてある提供意思カードにYESを書けばいいだけであり、観客の人たちも書くとは言っていたけど、果たして観客のあのオバサンたちは、本当にYESと書くのだろうかは、ちょっと疑問というところはあるけれど。技術の進歩により機械的に生かすことができる現在、いつか目を覚ますんじゃないかと奇跡を信じる人もいるだろうし、それが子供だったとしたら家族としては、余計にその思いは強いでしょう。でも個人的には、自分が、死んだら(脳死)全部持っていってくれでいい。提供した人の中で生きているとかそういうことではなくても、機械で生かされるのもゴメンだし、残された家族にも余計な苦労をかけるしきっぱり割り切って必要な人に役立ててもらったらいい。そう思いながら、さて保険証の裏は、どうなっていただろうか。かつてYESにしていたと思うけど更新されたりして何も書いてないかもしれない。確認しておかないと。
映画の中ででてきた「xxさんに臓器移植するための募金をお願いします」という活動。詐欺的なのもあったりする胡散臭さと、そんな1億円以上もかかるのかということと、本当だったとしてもそういう活動をやってもらえる事自体が他の人よりは、恵まれた環境にあるのじゃないかというような感じで出くわしたとしてもほとんど素通りしていたけれど、アメリカでも25万ドルや65万ドルかかるということで莫大な費用が必要ということがわかった。そういうところは、もっと何とかして欲しいとは思う。そして、臓器売買に走る一部の悪い行いもあったりして。1億円集められて資金の目処が立ったとしても提供してくれるドナーがいなく何年も待たなくてはならず、その間に病気がどんどん進行する。もしもそういう状況に置かれたとしたら特に日本では、まだまだなすすべもなく途方にくれてしまうんじゃないかと思う。
彼女たちは、とんでもない病気に出くわしたのも逆ミラクルだけれど、それが臓器移植を受けることができて生きていられるというのもミラクルでしょう。病気との戦いのなかでは、映画で映されている比ではない苦しみや、多くの仲間の死もあったと思うが、それを乗り越えられてこうして活動的に動いておられる姿を拝見していると、こうしてのんびり映画など観て不自由なく暮らしているのが申し訳ない気がした。
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