2012-06-16

『オロ』クロスレビュー チベット人の優しさと強さの秘密 このエントリーを含むはてなブックマーク 

私にはインドのダラムサラに、チベット人難民の里子がいる。
この映画の主人公・オロと同じ、チベット子供村の生徒だ。
里子がチラリとでも登場しないか、淡い期待を持って映画を見始めた。

オロの学校の友達として登場した、幼い姉妹がいた。
「恐怖を乗り越えて」という映画を撮影した、ドンドゥプ・ワンチェンの娘達だ。
この映画は東京でオロの公開に併せ開催された「オロを知るためのチベット映画特集」で上映された。

彼女達の父親は2008年の北京オリンピック開催を前に、チベット人達の生の声を集めたドキュメンタリー映画を作ったことにより罪となり、現在も投獄されたままだ。

幼い姉妹もオロも、子供らしい、とても素敵な笑顔で笑う。
時には歌ったり踊ったり(笑)
ひと目見ただけでは、彼等に辛い経験があるとは思いもつかないだろう。

子供達だけではない。
チベット人達の、にじみでるような優しさ、うちに秘めた強さ。

「チベットってどこだかよく分からないけど、遠くでダライ・ラマ法王が治めてる桃源郷のような国」
                               
日本人の多くの人が、そんな風に思っているのではないだろうか。
この映画では特にチベットについての解説はない。
ただ見終わったあと、多くの人が、穏やかで暖かい感覚につつまれ、チベットのことをもっと知りたくなるのではないか、そう思わせる映画だった。

キーワード:


コメント(0)


kei

ゲストブロガー

kei

“生きとし生けるものすべてが幸せになりますように♡”


月別アーカイブ