2012-03-13

[映画]『ドラゴン・タトゥーの女』(不安が充満する空気) このエントリーを含むはてなブックマーク 

この予告編(↓)いちばんええ出来だわ。『移民の歌』のみで完全台詞排除(笑)編集完璧に日本人だよね。よく演劇業界でネタバレがどうの気にする人いるけど、映画だって予告編観てからいくのに。むしろ積極的にバラさないと。この映画自体、スウェーデンロケで薄暗いし、中盤の捜査や推理が退屈でどうしようもないけど、食いつかせる予告になってる。こういうの後半あっからちゃんと待って観とけよって撒き餌になってる。

スウェーデン発ベストセラーのハリウッドでのリメイクで、紛らわしい『ミレニアム』という原題を除去しキャッチーさを増幅させるも、アメリカに置き換えず舞台をスウェーデンのまま撮影したせいなのか画面が超暗くアウェイ。どんよりしっぱなし。色調もうちょっといじって欲しい(笑)

しかし、これがすごいのは人物が魅力的であれば凡庸な面を色々と覆し、お釣りが来る見本。連続ドラマのシリーズとしても最適で続きが気になる。書庫で静かに調べものをしつつ、いずれひどいことが起きるんだろうな、と不安に浸ってしまう「溜め」のような時間が好きだった。

スウェーデン版の2と3を速攻借りて来たが、バージョン違いは観てて楽しいな。正解は一個じゃないって身に染みる。

text hasegawaayumu(MU)


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“MUというユニットで劇作・演出をやってます。ゲストブロガーとして、稚拙ながら映画や音楽、雑感のつぶやきを投稿して行く感じになります。演劇用語もちらほら出るかもしれませんが、遠慮なく訊いて下さい。演劇界外の方ともコミットしたい気持ちですので、どうぞよろしく。 ”