2012-01-31

「エッチでバイオレンスな北欧スリラー!」 トーキョーノーザンライツフェスティバル2012 作品紹介 File.06 『ネクスト・ドア/隣人』 このエントリーを含むはてなブックマーク 


【上映日時】
① 2月12日(日)/11:30
② 2月12日(日)/21:15
③ 2月14日(火)/19:00

『ネクスト・ドア/隣人』
■ 原題:Naboer/英題:Next Door
■ 監督:ポール・シュレットアウネ(Pål Sletaune)
■ 出演:クリストファー・ヨーネル/セシリー・A・モスリ/ジュリア・シャハト/ミカエル・ニクヴィスト
■ 2005年 ノルウェー/デンマーク/スウェーデン ■ 75min ■ 言語:Norwegian
【受賞】 2005年アマンダ賞最優秀主演男優賞

【ストーリー】
恋人にフラれて傷心中のヨーンは、ある日“隣人”だという女性アンネに、部屋の家具を動かしてほしいと頼まれる。部屋に行くと、彼女の妹だというキムがおり、2人は別れ話の一部始終を壁越しに聞いていたという。まるで自分を試すかのように、傷口に塩を塗るようなことを容赦なく言ってくる謎の姉妹。それを機に、ヨーンの日常は少しずつ歪み始める……。

【解説】
自堕落な郵便配達夫のストーカー愛をユーモラスに描いた長篇デビュー作、『ジャンク・メール』が世界中で称賛されたポール・シュレットアウネの3作目にあたるこの映画は、デヴィッド・リンチやロマン・ポランスキーを彷彿とさせるサイコ・スリラーの傑作だ。
舞台をほぼ屋内に限定した息詰まるような画面設計と、神経を逆撫でするような緻密な心理描写で、なぜか自分のことをよく知っている謎の隣人姉妹に翻弄される主人公の非現実感を、ジリジリと体感させてくれる。
中盤には過激なセックス&暴力描写もあり、本作は、ノルウェーで実に17年ぶりとなるR18指定を受けた。
舞台劇のような少数のキャストが素晴らしく、主人公の神経質な内面を繊細に演じたクリストファー・ヨーネルは、ノルウェーのアカデミー賞にあたるアマンダ賞の主演男優賞を受賞している。
後半に向けて、物語は一見難解な印象を深めてゆくものの、映画は決して観客を突き放したりはしない。主人公がやがてたどり着く迷宮の“出口”には、ある種のやり切れなさが漂っていて、胸をしめつけられるだろう。(栗本)

「トーキョーノーザンライツフェスティバル2012」公式サイト http://www.tnlf.jp/

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