早いもので、あの9.11から10年の月日が流れた。この10年は、世界にとっても我々日本人にとっても激動の10年であったと思う。この映画は、ポール・マッカトニーが、当時直面した9・11に対して、自身が何をできるかを考えコンサートを実現するまでのドキュメンタリーを描いたものである。彼はそのためにみずから動き、たくさんのインタビューをこなし、たくさんのミュージシャンや有名人等に声をかけ奔走した。当日招待された消防士や警察関係の人達がこのコンサートでどれほどはげまされ、感動したかが、画面を通じて伝わってくる。
世界は、名もなき普通の人々によって支えられている事をあらためて痛感させられた。名もなき人々は、消防士や警察官といった人達であり、彼らがいてくれるからこそ私達も日常生活
の中で平穏無事にすごせるのである。自由とはしばし大きな代償をともなうものだ。ただおじけづいているだけでは事態は何も良い方向にも向いていかない。この映画を観た多くの人達が
そのように感じているのではないか?