2011-08-21

心が涼しくなるライフ・ドキュメンタリー「180° SOUTH」 このエントリーを含むはてなブックマーク 

ブログ「だめ日記」から
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登山とサーフィンと言えばまさに夏の!というイメージですが、夏に限らない本気の登山とサーフィンの、そして環境保護と生き方についてのドキュメンタリーフィルム「180° SOUTH」を観ました。

1968年に撮影された、イヴォンとダグによるパタゴニアへの旅の記録映像がある。イヴォンというのは、アウトドアウェアの「パタゴニア」創業者、イヴォン・シュイナード(音注意)。ダグは「THE NORTH FACE」の創業者、ダグ・トンプキンズ(音注意)だ。フォトグラファー/ライターのジェフは、この2人がパタゴニアの峻険なコルコバド山に登る映像に触発され、彼らの旅を追体験すべく南へ向けて旅立つ――というのがドキュメンタリーの筋立てです。

冒頭にかぶさるイヴォンかダグかどちらかのナレーションで、観客がぐいっとひきつけられる仕組み。
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我々のように 手付かずの自然に慣れ親しんでいる者は、美の感覚が魂に刻まれている。
この旅は 我々に大きな影響を与えた。その後の生き方を教えてくれたんだ。
生涯最高の旅だったね。
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ジェフやその仲間は登山もできる上にサーフィンも得意なので、旅の途中でいつも波に乗りに行く。サーフカルチャー、アウトドア、自然保護運動、自然とともに暮らす生き方が絡み合った、あるドキュメンタリーのパターンにのっとった映画だということが、ジェフがラパ・ヌイ(イースター島)に寄港する辺りから伝わってきます。

とはいっても、自然保護運動についてはそんなに押しつけがましく取り上げられているわけではない。イヴォンとダグが現在、どんな風に活動をしているかが紹介されるくらいで、それでもちゃんと心にしみるようにできています。

マストが折れるトラブル、ラパ・ヌイでのマコへ(MAKOHE)との出会い、そしてコルコバド山へのアタック…すべてが大きな自然を感じるように進む、素敵なドキュメンタリーでした。イースター島はモアイ像のイメージが強いですが、どこかハワイを思い起こさせる、神さまやサーフィンの島なんですね。

「エンドレスサマー」をはじめとする数々のサーフィン映画や、「マン・オン・ワイヤー」、「ヴィニシウス―愛とボサノヴァの日々―」…こういうのはほんとに人生の節目節目に観たい、永遠の映画だなあという感じがする。

キーワード:

180° / SOUTH


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mari

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