2011-08-08

DVをこども目線で描いた、ノルウェーの絵本の日本語版出版。短編アニメーションの原作本 このエントリーを含むはてなブックマーク 

ノルウェーのアニータ・キリ監督の短編アニメーション映画『Angry Man(邦題:パパ、ママをぶたないで!)』の原作絵本の日本語版が出版されました。
「パパと怒り鬼 ―話してごらん、だれかに―」
作/グロー・ダーレ 絵/スヴァイン・ニーフース 共訳/大島かおり、青木順子 ひさかたチャイルド刊
>> http://www.hisakata.co.jp/book/detail.asp?b=5027

原作は実話を元に、DV(ドメスティック・バイオレンス)を子どもの視点からとらえたストーリーに変わりませんが、アニメーションより枝葉が広がり、主人公ボイの絵も違っています。
絵本とアニメーションを見比べると、キリ監督のアニメーションの解釈も膨らみます。
「パパ、ママをぶたないで!」DVD>> http://pandorafilms.wordpress.com/dvd/papa/

絵本には、自らアダルトチルドレンであることを公表され、傷ついたこどもたちを救うボランティア活動にも励む、女優の東ちづるさんが推薦文を寄せています:
人は変われます。変わろうと思えば。
DV家庭の子どもたちは、とても「いい子」になっているかもしれません。とても傷ついているのに。だからこそ、子どもたちのSOS に気づかねばなりません。子どもたちがお話しできるチャンスをつくらねば。DVをしてしまう親も、かつてのSOSを出せない子どもだったのかもしれないですから。

「子どもたちがお話しできるチャンス」・・・日本での出版に奔走された方々は、「パパと怒り鬼」が読み聞かせで広がることも願っています。この絵本は、それができる本ですね。

ところで東さんが、心理学者の長谷川博一さんと共著した「"私"はなぜカウンセリングを受けたのか 「いい人、やめた!」 母と娘の挑戦」(マガジンハウス刊)も興味深く読みました。
アダルトチュルドレンをカウンセリングで乗り越える経緯が綴られています。
アダルトチュルドレン、そしてカウンセリングのことがよく分かる入門書です(かなりボリュームはあるけど、一気に読めます)。

いつも"いい子"で、がんばり屋。頼まれたら嫌やと言えない、しっかり者・・・これって、わたしのこと?
わたしもアダルトチュルドレンなのかも。
こどもの声に耳を傾けてみよう。自らの"こどもの声"にも。

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伊藤裕美

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伊藤裕美

“インディペンデント映画(アニメーション)を広める活動をしています。”


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