2011-07-28

『ツリー・オブ・ライフ』クロスレビュー:テレンス・マリックの世界で心を洗う このエントリーを含むはてなブックマーク 

命とは?
家族とは?
人間とはいったい何なのか?
普遍のテーマが、壮大かつ丁寧に描かれている。

希望

信仰
聖書にある言葉だ。人間が生きていくうえにもっとも大事なものとして。ともすると陳腐になりがちな言葉だが、この映画の中で、その言葉が聞こえた時、あるいは字幕に読み取れた時、私は胸が熱くなった。

重厚だが、決して重たすぎる作品になっていないところがいい。宗教的でありながら、誰もが身に覚えがあるような、身近なシーンばかりだからだろうか。

想像していたような映画ではなかった。というより、誰も想像することなどできない、想像をはるかに超えた映画だ。というより、こんな映画観たことない、といった方がいいかもしれない。ただ、万人向きの映画ではない、と思う。(事実アメリカでは、途中退座した人がかなりいたらしい) でも、なくてはならない映画、映画史に残る映画、テレンス・マリックがまたひとつ、不朽の名作を作り上げた、そんな感じ。

威圧的な父親を、ブラッド・ピットが好演している。ショーン・ペンの焦燥感ただよう姿も印象的だが、正直、名もない俳優の方があの役は良かったような気もする。そして少年期を演じたふたりの子役の素晴らしいこと。素晴らしすぎる。ハリウッドの俳優の層の厚さを、今さらながら思い知らされた。

時折、こんな映画を観て、心の洗濯をしたい。

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evelyn

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