2011-01-25

『ANPO』メモB──リンダ・ホーグランドの発言 このエントリーを含むはてなブックマーク 

 この文章は、2011/12/21、アップリンクにて『ANPO』上映後に行われたリンダ監督と西川美和氏のトークを元に、書かれています。

(以下、断りのない限り、リンダ・ホーグランドの発言)

・(この映画を契機に)ニューヨークの映画祭に呼ばれる。この映画の編集? をした人間の父親(?)が共和党のコンサバティヴな人物だったが、彼から「よく抑制した(──怒りを前面に出さずに筆を抑えた)」と言われた。

・『ANPO』は(米国で)教材としてひっぱりだこ。60年安保の資料を求めている大学教授、学者が多い。彼らの多くがリベラルなため。

・『ANPO』を教材に、(日本の)大学、若い人たちに見て欲しい。

・35日で撮った。この段取りのよさは、「アメリカ横断ウルトラクイズ」の製作経験から培った。

・会って怖かったのは、大島渚。と、ニジカワ(ニシカワ?)氏。

・恐がらないと(恐怖を克服すると)「いい顔」になる。(リンダ氏が根本敬の著作を読んでいるかは不明。)

・石内都氏は、映画スタッフから人気だった。曰く、「かっこいい」。

・たくさんの安保関連の絵画が倉庫に眠っている。トロント、ニューヨーク、バンクーバーから購入希望のオファーが来ているらしい。

・アメリカ指折りの美術誌(芸術誌?)"Art in America"に『ANPO』の特集記事が載る予定(この時点で)。いくつかの絵画も掲載されるとか。書き手は、アメリカのフリーのジャーナリスト。

・ナカムラはピカソ級。

・ブリューゲルが好き。

・真っ赤な雲の絵(がすごい)。

・エンリコ・フェルミの孫と会った。

・自分はこの映画を作って、罪悪感がなくなった。本当になくなった。(決然とした表情で)

・(西川)日本とアメリカは対話ができていない。

・(石内都)「傷ついたままじゃいられない」本当のアーティスト、行動家の根源はこれだと思う。

・(リンダ)自分は口語訳の専門。(加藤典洋『敗戦後論』の翻訳者がいないのだが、という話を受けて)

・使命感があった。自分は(出自が)ヒモ(アメリカ合衆国)と娼婦(日本)の間にある。どっちでもあり、どっちでもない。

・悪いことしたら「誰か見てるよ」。

──長くなったので、メモCを、気が向いた時にUPします。

※このメモ(B)は、トークイベントでの質疑応答「後」の発言を(主に)記しています。ので、前半部(質疑応答「前」)の発言について興味のある方は、以下のメモ(A)もご参照ください。

『ANPO』メモ──リンダ監督と西川美和の対談を元に
http://www.webdice.jp/diary/detail/5113/

キーワード:


コメント(1)


  • 坪井野球 2011-03-03 19:20

    今見直したところ、メモAとBは、重複箇所がかなりあります。

坪井野球

ゲストブロガー

坪井野球

“引用家。”