2010-12-17

本日、渋谷シネマライズ『スプリング・フィーバー』上映最終日。「行こうぜ!」 このエントリーを含むはてなブックマーク 

 はじめまして、坪井野球です。

 本日、2010年12月17日(金)、『スプリング・フィーバー』シネマライズ(渋谷)での上映が最終日とのことです。
 以下、@springfeverのtweetから引用。

 上映時間は11:30/14:00/16:30/19:00最終回上映後には、矢崎仁司監督とアップリンク代表浅井隆のトークショーを開催!
(引用終わり)

 浅井隆氏がこの映画(『SF』)上映後のトークで、<最終回は満員にしたい>といった旨の発言をしていて、それが強烈に心に残っている。(氏曰く「今迄アップリンクで配給してきた作品でどの作品がベスト3だと思いますかと質問をされれば、」──デレク・ジャーマン作品と自分がプロデュースした作品を除けば(だから黒沢清『アカルイミライ』も対象外)──オリバー・シュミッツの『マパンツラ』、セルゲイ・ボドロフの『コーカサスの虜』、ハニ・アブ・アサドの『パラダイス・ナウ』。そしてそのラインナップに『スプリング・フィーバー』が加わる。)

 なんで自分がこんなに『スプリング・フィーバー(以下SF)』の、しかも最終日上映の鑑賞をみなさんにおしつけがましくもお勧めするか、いくつか理由があります。

 ひとつめ。もし万一、最終回が満員になれば、あるいはそれに近い入りになれば、webDICE及びほかのネットメディア(?)でニュース(TOPIC)にすることができる。

 ふたつめ。なんか慣れてしまったけれど、映画の製作配給(をメインとする)会社の社長が、これだけ一つの映画にコミットして、体を張っている。その姿を生で見れるのは、じつはとんでもなく貴重な体験なのではないかと思います。今日のトークは特別なものになるかもしれない。

 みっつめ。当たり前だけれど、この文章を読んでいるあなたが見に行けば、『スプリング・フィーバー』の延べ観客数が「1」増えます。これ、一種の投票行為になりうるかも、と思ったりしてます。「くだらなそうな映画」を「見に行かないこと」、「無視すること」も一種の「投票」行為ですけれど、その実効性は、「よさそうな映画」を「見に行くこと」に比べるとすごく弱い。し、金を落とせば説得力がある。と思います。

 よっつめ。先に述べた「投票」行為と関連しますが、よい(と自分が感じる)映画、よい音楽、よい書籍、よい漫画、よいアニメ、その他もろもろのよい作品(芸術分野に限らず)に金を落とさないと、それらの表現は先細って行く。
 急いで書いているので、細部は後で書き足しますが、先日、ニコニコ動画(生放送?)で、東浩紀の企画したイベントの視聴者数が20万人以上(数字うろ覚え)だったらしい。そして、そのイベントに絡む(?)「コンテクチュアズ友の会」への加入者がゼロ、かそれに近い究めて少ない数だったことを東浩紀がTwitterで嘆いていた。で、ぼくはその映像も見ていないし、余り「思想地図β」などにも関心がなかったのですが、彼の言うとおりこれは異常事態だと思ってお金を払って入会しました。東浩紀、思想はぼくには難しすぎるけれど、批評家として、人間として、信頼というか尊敬しているので。
 入会費8200円くらいだったかな? 内容チェックしていないけれど、UPLINKのワークショップ同様、良心的な価格だと予想しています。直観ですが。(そのごコンテクチュアズの入会者は1000人超えた、というようなツイートを見かけたような気がします(後で確認します)。その支払いで、僕の銀行口座残高は半減しましたが全然後悔はないです。
 ほかにロマンポルシェ。の『盗んだバイクで天城越え』をレンタルで借りて聞いて、いいなあと思っていたのですが、余り売れてないらしく、特典DVDを見たいという下心もあったですが買いなおしました。ECD『TEN YEARS AFTER』も未購入ですが、買うつもりです。

 いつつめ。みな、簡単に諦めすぎている。と、反感を買うのを百も承知で言います。『孫子』のパクリとなりますが、たしかに勝算のない戦はしちゃいけない。でも、みんな孫子ほど頭よくないし、別に映画を見たりCD買ったりすることは「戦」ほどリスクもコストも(コストは多少かかりますが)ないと思うしだいです。
 で、映画関連のことでいうと、別会社運営になりますが、「未公開映画祭」というのがあるじゃないですか。アップリンクでも、一部上映するのかな? これのオンライン鑑賞、クレジット決済しか対応していないことに矛盾を感じて、スタッフの人に問い合わせ、リクエスト、カードを持っていない人間にこそこれらの映画は伝えるべきだ、ということを強くプッシュしました。これを書いている途中に、未公開映画祭の銀行振込が、限定的ではあるものの、可能になったことをメールで知りました。プッシュしたときは勝算なんてなかったし、かなりエネルギーを(スタッフの方の尽力には到底かないませんが)消耗したけれど、行動を起こして本当によかったと思っています。

 ほかにも理由があったような気がしますが、時間がないので思い出したら書き足します。別エントリになるかもしれませんが。

 webDICEのTwitterアカウントのフォロワーが6000人強、そのうち500人がこの文章を読むでしょうか(即時的に読む人はもっと少ないか)、(半分くらいのひとが最後まで読んでくれて、)そのうちの1割でも1パーセントでも、今日の『SF』最終回にいらして頂ければ、うれしいです。

 色々小ざかしい事も書きましたが、浅井氏の言うように、「暗闇の中で」一瞬映画を見て、それでまた散らばって行くこと、それだけでいいじゃないですか。

キーワード:

Criticism / VerySpecial / ContemporaryJapan


コメント(1)


  • 坪井野球 2010-12-17 16:53

    >そのイベントに絡む(?)「コンテクチュアズ友の会」への加入者がゼロ、かそれに近い究めて少ない数

    これ、たぶん間違っています。
    正確には、その動画を介して(?)の「コンテクチュアズ友の会」加入者が極めて少なかった、という事情だったかと。

坪井野球

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