なんかなー、全体を通して表面をただサラッと撫でてるような感じで
物足りない内容でした。
個々の個性は光ってるんだけど
映画のワンパーツになると冗長に感じてしまう。
それというのも、工事の全体像も進行計画も見えないので、
新しくできる館に対して語られても
距離があって何にも感じられないから。
前後の図面とか変わることによる具体的なメリットだけでも紹介してくれたら、
登場人物の新館に対する期待や、
延期に対する失望や不安も理解できるし共感できるし、
面白さも増すんじゃないかな。
ウリになってる美術館の舞台裏、専門的な仕事は、
展示の話し合いや修復作業、作品の選定などで興味深いですが
上に同じと言うことで。
人間模様も確かに多彩です。
学芸員の方々の、仕事に対する信念とかスタンスとか。
それぞれ違っていて、いろんな人がいるんだなと。
パンチが効いてるといえば、アムステルダム市民の方々ではないでしょうか。
皮肉のレベル高いなっていう。
ハッキリ言うし、話は聞くけど聞き入れないとか(笑)
劇中で美術館の現状をレールを見失った船だってような言い方をしてましたけど
映画としては出発地と目的地の見えない、
ただ航海中っていうだけの船を切り取ったって感じかなぁ。
オープンするまで大変そうですが、してからも大変そうですね。