映画を見終わった後いつまでも、身体がシャウトしていた。この熱い鼓動は何年ぶりのものなのだろか。小学生のときに見た「燃えよドラゴン」のブルース・リー以来だ。
モハメド・アリ対ジョージ・フョアマンの対戦前に行われた、「ザイール,74」と題されたコンサートの存在は私は知っていた。しかしその全貌をどうしても知りたかった。この眼に焼きつけたかった。「モハメド・アリかけがえのない日々」の編集担当のジェフリー・レブイ=ヒントにものすごく感謝、感謝、感謝の大感謝!
ついに日の目を見ることとなった作品のソウル・パワー
最も脂が乗った時代のジェームス・ブラウン!そう私はこのときの彼が一番輝いていてとてもすてきなのです。こうスクリ-ンをつきやぶって(言い方悪くてすみません)彼のもとへ、そして彼のすぐそばでシャウト・シャウト・シャウトの大シャウト!腰をくねらせスイングしたかった。私が女性だったらスイング、そしてダンスィングの中熱いキスを求めるでしょう
彼のスイングそしてダンスには魂、そうこの映画がいいたかったいちばんの熱い魂がもう前面に出ている。汗に、表情に出ているのです。私だけでしょうか。今現在もどこかで歌っていそうな気がすごくするのです。
ジェ-ムス・ブラウンをはじめB.B.キング、セリア・クル-ス、ミリアム・マケバ、ビル・ウイザース、ザ・スピナーズ、ザ・クルセイダ-ズのアフリカン・アメリカン・ミュ-ジシャンとアフリカのミュ-ジシャンの競演がザイ-ルの観衆そして私に熱狂をくれただけでなく、自分たちのル-ツであるアフリカに帰って最高のパフォ-マンスをしたことは、彼らのキャリアにとっても大きく触発される出来事なのだろうと僕も実感した。
また撮影がこれまたすばらしいの一言で調べたところによりますと、ロ-リング・ストーンズの「ローリング・ストーンズ・イン・ギミー・シェルター」の撮影で有名なアルバート・メイズルスをはじめ4名の撮影監督によるシネマ・ブエリテの手法により撮影されたとのこと。
すごいのはその映像と、当時としては最先端のマルチトラック・レコ-ダ-がアメリカから持ち込まれたこと!最良の音質で録音されたサウンドトラックにより、まさに生命力があふれてくる作品にただただなっとく。
ライブシ-ンだけではなく、コンサートが開催されるまでの困難なプロセス、一筋縄ではいかないスケジュール。これがまた私の気持ちをがんばれ、がんばれリズムで際立たせてくれてものすごくいいのです。ドンキング、モハメド・アリによるト-クを巧みに編集し映画の中に織り交ぜ、このコンサートが20世紀に行われたアフリカン・アメリカンのミュ-ジック・イベントとして、神話的な重要性を獲得していることを証明しているのには大感動でした。
93分の映画だとは思わないカラー、そしてドルビーSRDのアクション・テンポのリズム感
厳所打破のドキュメンタリズム!完全に打ちのめされた!
中田亮さんの字幕監修、そして望月美実さんの字幕もなめらかに、そしてシャウトにたいへんよかったです。のめりこみました。
今年は6月から南アフリカでサッカー・ワ-ルドカップが開催され、それと同時期にこの映画がロードショーされるのは何か運命的なものを感じます!
今後アフリカで「ザイール,74」のようなコンサートが開催されないのでしょうか。もし開催されたら、誰よりもいの一番で飛んでいきます!
ジェームズ・ブラウンのネックピ-スを胸に。