2008年UEFA欧州選手権の疑惑のジャッジを舞台にしたドキュメンタリーです。サッカーファン必見の映画です。あっという間の77分。あのシーンもこのシーンも、あの選手もこの監督も、いっぱい登場してほしい!を切り捨て見応えのある作品にまとめ上げたイヴ・イノン監督はすごい。映画の主人公は審判ですから。
常に完璧なジャッジを求められるレフェリー(審判)も普通の人間なんだ。大試合になればプレッシャーも大きくなり、ミスジャッジをしたら焦り、良い試合の後の喜びと充実感あり、応援してくれる家族もいる。良い試合にするべく必死なんだ。選手にとってレフェリーは敵じゃなくて一緒に試合を作る仲間なんだ。
判定にビデオ映像を使うことについて、「試合中選手はハイテクを使わない。審判もハイテクは使わない。」には妙に納得しました。日韓W杯の決勝審判のピエルルイジ・コリーナ氏も登場し、UEFA決勝に臨むロベルト・ロゼッティ主審に先輩として話しかけるシーンも嬉しい。
UEFA会長ミシェル・プラティニが1985年トヨタカップでの幻のゴールを「人生最高のゴールをオフサイドって言われた」と嘆くシーンも懐かしい。
皆でサッカー楽しもうよと思わせてくれる良い映画です。南アフリカW杯直前に見ることができ良かったです!
サッカーファンなら、ドイツW杯のとき優勝したイタリアチームが合唱し、イタリア全土で祝杯とともに流れたThe White Stripesの「Seven Nation Army」を聞くだけで血湧き肉躍ります。音楽チョイスが泣けます。嬉しいです。