このコミカライズは、石ノ森章太郎からのたっての希望により実現したということだ。
最初、マンガ界の巨匠がなんで?
との疑問もなくはなかったのだが、よくよく考えるまでもなく、石ノ森先生と言えば、『サイボーグ009』でサイバネティック・オーガニズムに、『仮面ライダー』、『人造人間キカイダー』でバイオメカトロニクスに足を踏み入れていらっしゃるんでしたな。
そのことを考えれば、ヤプーとライダーとの間に通低するものは十二分にあるということか。気がつかなかった。
バイオメカトロニクスのビジュアル化としては、世界的にH.R.ギーガーの機械と肉体が融合した生命体がひとつの頂点ではあるのだけれども、ギーガーからの影響を感じさせない石ノ森テイストで、肉便器、肉足台、舌人形、唇人形、膣内童子、畜人馬 等の生体家具を「みえる化」していたことをいまさらながらに評価したい。
最後に巨匠に向かって失礼なモノ言いであることは承知の上で、言わせて、いや、書かせてください。
「いい仕事してますなぁ~。」