鷲頭と松子がコラボレートする夫婦は低体温で非接触。
ひんやりと冷たい。
モノローグのような会話と気乗りしない受け答え。
映画向けのデフォルメは多少あるのだがティピカルな現代日本の夫婦像を描くことに成功している。
出生率が上がらないわけだ。
二人のクールな間柄を察知して、鷲頭もとい大森南朋演じる聡の妹は「変なの。」と、松子(もうやめます)もとい中谷美紀演じる瑠璃子に言うが、おれに言わせれば結婚した兄貴の家に頻繁に訪れて夕飯を食っていくお前の方が変。で、コドモ。だから、この距離感がわからない
。
夫婦間では血圧の低いコミュニケーションになってしまうのだが、そうかといって肉体的な接触や感触への欲求が枯れているかというとそうではないところが、これまた難しいわけで、人間て複雑で深い。
感情表現が下手なのだけかもしれないけれどね。