映画「ハートロッカー」を見た。アカデミー賞ベストピクチャーにノミネートされている作品で、アバターと競争になると言われている作品。映画は、去年、限定で公開されたが、あまり客が入らず、一週間ほどで、劇場から去った映画。実は2008年に映画祭を主に上映されていたが、劇場公開になかなかこぎ着けず、2009年やっと劇場公開が決まり、じわじわと人気と批評家の支持を得てきたという作品。一度劇場から去った作品だが、アカデミー賞ノミネートで再上映。4ドルという安く、古い映画館でしか上映していなく、劇場はただでさえ小さいのに、満員の客でぎゅう詰め状態で見た。でもよかった!
映画は、イラク戦争で仕掛けられた爆弾を解除する米軍のチームの人間ドラマを描いた作品。凄まじい衝撃とスリルを、最初から最後まで与え続ける映画だが、同時に爆弾解除に命をかける兵士の心理や、仲間との人間関係、死と常に向き合う兵士達が直面する恐怖が見ているのがつらくなるぐらい凄まじい映像と真摯な演技で表現されている。
女性監督で、ジェームスキャメロンの元妻で、アカデミー賞のベストピクチャーをアバターか、ハートロッカーかという、ということですごい話題にもなっているけれど、作品は、見事にその話題を上回るすばらしい映画だった。
兵士が汗だくで、宇宙服のような不思議な防具を来て、爆弾へと近づいてゆくイメージが、どんな3DやCGを駆使しても表現できない衝撃なドラマを生み出している。何となくだけれどアヴターのような映画は想像させるというより、映画が私たちの想像をときには想像以上の映像をすべて表現してくれているが、ハートロッカーのような作品はシンプルなセッティングや役者の表情から、様々な感情や恐怖やその場面の奥を私たちに想像させ、考えさせる。そレが本当効果的にできた作品だ。