本格的寒さが、まだ訪れない京都、南座で
顔見世を見る。
ふとしたことで切符が入ったので、
助六の仁左衛門、揚巻の玉三郎が良いのだけれど
お目当ては、菊之助。
土蜘蛛、胡蝶が良かった。
胡蝶は病に伏せる源頼光に薬を届ける侍女の役なんだけれども
どこか頼光を誘っているかのような色気をもっている。
歌舞伎は本音と建前が交錯する物語なので
秘かに思いを寄せる白拍子が危険を教えに来るという風に
見えても良いかもしれない。
つなぎのような場面と思っていたら
踊りをしっかりと踊ると
全体が見わたせるようになる。
劇団の他の役者も若に負けるものかと熱演。
團蔵、松緑がしっかりと踊っていた。
菊五郎さんはもちろんお家の芸なので
しっかりと演じていた。
相変わらず糸の使い方も巧いし
後見の音吉、菊十郎もテンションをあげてサポート。
うーん。
さすが菊五郎劇団。
という感じでした。