流山児祥プロデュースの『田園に死す』は
天野天街を脚色・演出にして見ごたえのある舞台になっている。
寺山修司を今の地点から解体していて
とても良い。
昔の天井棧敷の匂いがするのはシーザーの音楽だけ。
でもそれは意図的にしたんだと思う。
効果的だ。
郷愁に浸らせることなく、ぐいぐいと寺山修司を解体していく。
たくさんのシンジというなのしゅうちゃん。
そしてハツという母。
38人ものオーディションによって集まった役者たちが
少年王者舘の幾何学のような動きをするダンスを
アンサンブルで踊るのも
見物だ。
その時、役者のテンションがしっかり上がっているのがまた良い。
流山児祥の若手劇団への優しい、そして厳しい目が
活きている。
最近、商業劇場以外の演劇はちょっと面白いぞ。