東京スカイツリーはまだ三分の一しかできていないけれど
大川のこちら側から見ると闇に不気味に浮かんでいる。
1985年に発表された『帝都物語』を思いだす。
浅草を起点にした銀座線が描かれていて
夜の仲見世を歩きながら
自分の足下を走る「学天則」を想ったりした。
バブルが立ち上がってすぐ、
妄想が可能な町並みがまだ残っていた。
「鉄コン筋クリート」の塔のように
スカイツリーが見えると言ったら
向島に失礼だろうか。
ここにはぼろぼろの商店街や
彼方、江戸時代を思うところがある。
そのギャップにとても素敵感がある。
システムの中で閉鎖感がある現代美術が
こうした濹東の町で
また違う貌を見せているのは
とても魅力がある。
今日は、三田村光土里さんのプロジェクト
池田みどりを見に出かけて
道に迷って
あ、それもいいなぁと思わせる向島で
彷徨ってみた。