トベタ・バジュン氏の最新作『African Mode』の体感試聴会。人類のルーツ「アフリカ」を舞台にした、原始的な音楽というか、ゆったりとした音楽の数々に、本当に心から癒された。
生楽器の豊かな音、エレクトロニカやラテン・ボサノバのテイストが融合した楽曲をスピーカーを通して聴いてみて感じたのは、作り手の表現したい音楽を表現できるのは携帯音楽プレーヤーや携帯電話ではなく、まだやはりスピーカーなのだろう、ということ。
トベタ氏曰く、「さまざな音楽にアンテナを張って作った『遊牧民』のような音楽です。」との述べていたが、まさにいろいろなジャンルの音楽を組合せた、独特の世界観が広がっていた楽曲の数々だった。
また音楽と一緒に掛かっていたスライドは、ドキュメンタリー映画「バオバブの記憶」の映像だったが、音楽ととてもマッチしており、より立体的に音楽の世界観を感じることができた。
氏にとっての2010年は、「アルバム制作を考えている」とのことだが、それだけでなくSOLOワークスや、新しいコラボレーションなど、いろいろなベクトルへの展開を予定しているという。特に映像的なアプローチを提案していきたいと、熱い抱負を語られていたので、2010年も大いに注目していきたい。