2009-11-19

アジアの秀作 このエントリーを含むはてなブックマーク 

 過去と現在、台湾人と日本人、二人の『友子』を軸にストーリーは進んでいく。去年、台北で観たときよりも断然、今回のほうが心に響いた。それは単に日本語の字幕が付いて、細かい部分が伝わっただけではなさそうだ。

 というのも以前、日本人『友子』のキャラ設定が気になって気になって仕方なかったのだ。ここでの彼女は半ば押し付けられた仕事があり、それが上手くいかず、まわりの台湾人に当り散らすという、なんとも不機嫌な女性として描かれていた。

 アウエーの映画館、まわりで観ている台湾人に、日本人女性のみんながみんな、こんなに鼻息が荒いと思われたらイヤだなと、上映中、ずっとドキドキしっ放しだった。
 
 しかし今回は日本、ホームということで? 余裕を持って鑑賞。『友子』に共感出来るかどうかは別として、海外で空回りしながらも奮闘する日本人女性としては納得できた。
 
 ここに出てくる登場人物みんな、人間臭くてかっこいい。この映画の見所はダレ一人として、端役がいないところではないだろうか。みんなそれぞれに複雑な胸の内を抱え、スクリーンいっぱいにそのキャラを際立たせている。
 決して派手な映画ではない。でも確実に後からジワジワくる映画。久しぶりに観終わった後、胸焼けをしないオーガニック・ムービーに出会った。

投稿日:2009-11-18 15:25 [編集] [削除]

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harapeko2005

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harapeko2005

“はらぺこです。。。”


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