いきなり決まったビジュアルショック展覧会は、
会期まで1ヶ月もない。
作品のプレゼンテーションする場としては、
個展が最高の形式だと思っている。
今回も、いわゆるグループ展にしたのでは、
その劣化版のイメージは否めないし、
それでは、ビジュアルショックとはいえない。
だから、競作展にした。
どういうことかというと、
同じ題目で、新作を作ろうということ。
一週間前に打ち合わせて決めたのは、
【どこで】【誰が】【なにをした】という文章の主語や述語、修飾語を入れ替えて不思議な文章を生み出す言語ゲームだった。
その言語ゲームを、実際にしてみた。
3人、各自30文、作って来る。
それぞれの文章は、日常的な普通の文章であることを条件とした。
なぜなら、元は日常であるものを、言語ゲームによって、非日常なものに変換する過程を、日常と非日常の架け橋であるビジュアルショックの魔法になぞらえたからだ。
そして、各自、順番に、10個ずつ文章を作った。
その10個の文章の中から、数個の文章で、ビジュアルショック作品を作ろうということなのだが、僕に与えられた文章は、こんなかんじだ。
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朝靄の中で 幸運が ピースサインをした。
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路上で 金魚が 結婚する。
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キラキラした場所で 赤ん坊が たわわに実る。
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びっくり箱の中で サーカスの一団が 虹を渡る。
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木の上で ピエロが 傘をさしている。
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太陽の国で 双子の少年が 花を摘む
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エデンの園の秘密の木の上で 笑顔満面の女の子が 怒りを爆発させる。
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大地の裂け目で 富士山が 鳥の羽をもらって飛ぼうとしている。
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この世のありとあらゆる場所で おさげ髪の少女が 夢を見る。
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地平線の彼方で 不思議の国のアリスが キスをした。
さて、この中から、4点くらいは作りたいと思う。
どれもがおもしろくて、選ぶのが贅沢な悩みになりそうだ。
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【ビジュアルショック 2009! ~時代は極彩色~】
会場 Tokyo Hipsters Club 03-5778-2081
東京都渋谷区神宮前6-16-23 T.H.C.ビル
http://www.tokyohipstersclub.com/html/about.html
ここの2階にあるギャラリーです。
会期 11月6日~9日 12:00~20:00
入場無料
出品 清水正昭 鹿庭江里子 米原敬太郎(年齢順敬称略)
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ビジュアルショックというメッセージを発信することで、
現代社会の閉塞感を打破し、新しい時代を創造する一助となる展覧会に
していきたいと思っております。