2009-09-29

七尾旅人、EGO-WRAPPIN’AND THE GOSSIP OF JAXX 出演 『スペクタクル イン ザ ファーム』 クロスレビュー このエントリーを含むはてなブックマーク 

【9月26日(土)】
秋晴れ。バスで開会式の行われる那珂川河畔公園へ。道中、それらしき雰囲気が全く見受けられない。まぁ、いいかと気持ちのよい秋空を楽しみながらバス停から会場まで歩く。公園入り口でチケットとリストバンドを交換。
会場を囲むのは、フェンスではなく、周囲の並木を布で繋いだ簡素な物。なんともホノボノしている。ロックフェスなどでよく見る「絶対見るぞ!ウぉー!」という殺気めいたモノや無愛想なセキュリティがいなくて心地よい。スタッフの方々も楽しみにしているのが伝わってくるし、屋台のお兄さんは踊りながらハンバーグを焼いている。木陰で美味しい那須高原ビールを飲みながら開幕を待つ。

開幕式、IKEBANA&J.A.M

高校生の吹奏楽部の演奏が始まり、ステージ前で連れてこられた2匹のヤギがテープカットをして開幕。日差しが強いので、河原に出来た日陰でうたた寝しながら演奏を聞く。伸びのある音が秋晴れとビールによく合う。

EGO RAPPIN’ AND THE GOSSIP OF JAXX

それまではフワフワしていた会場の空気が一気にまとまる。めいめい楽しんでいた観客やスタッフの意識がステージに集中する。
中納良恵から「集まれぇ!!」の大号令が響くと同時に皆がステージ前へ。「あぁ~エゴラッピンねぇ」的な冷めた視線は皆無と言ってよく、皆、心待ちにしていた様子で嬉しそうに踊っている。開会式に吹奏楽部で参加した高校生達を「おい!高校生!今しかないでぇ!」と煽る中納。対し、両手を挙げで踊り応える学生達の笑顔が印象的だった。「踊り狂わすでぇ」と始まったアンコール。”Girls Just Wanna Have Fun”を”Girls and Boys”にした 替え唄で終演。

皆、次の会場に車やバスで向かう。

自分は、ロケーションが気持ちよすぎて、急ぐ気にならない。そのまま赤松の保存林とその向うに広がる黄金の稲田を見ながら余韻に浸ってから宿に帰り明日に備える事にした。

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【9月27日(日)】
小雨混じりの曇天。会場である「りんどう湖ファミリー牧場」へバスで向かう。「那須高原の小さなスイス」と銘打つだけあって、会場に爆音でヨーデルが響く。目茶苦茶美味しいジャージー牛乳製ソフトクリームを食べながら、会場であるグランドステージ前に移動。会場親子連れに混じって侍戦隊シンケンジャーショーを見ながら七尾旅人の登場を待つ。

七尾旅人
雨が少し強くなる中、七尾旅人 登場。客は皆、会場後方にある屋根付のシートに座っていて、雨曝しの舞台前の席には誰もいない。ボランティア・スタッフとおぼしき女性達が健気に濡れた席を雑巾で拭いては、絞るを繰り返している。それを見た数組の客が、前方に流れ出す。そして、七尾の「俺のオシッコが届く距離に来て!やる気が出ない!」との呼びかけに引っ張られ、自分もステージ前に移動。セッティングを終えた七尾「お客さんが冷えてるから、ホットなヤツやろう!」と一声。雨が止んで、虹がかかりますように、と電気グルーブの名曲「虹」で開演。凄くいい声。「今からは地獄の様に暗い曲やるから」とMCで2曲目は”Air Plane”. そういえば、七尾の背後には、シンケンジャーの舞台セットで使われた倒壊した街並みが描かれた横断幕がそのままになっている。ボイスチェンジャーを駆使して狂った様に、サポートメンバーの石橋英子女史とゲイ漫談を繰り広げる七尾。突然、毒々しいピンクのジュリアナ扇子を持って踊りだす。確かに地獄みたいだ。その後は、解説付きのWalk On The Wild Side日本語カバーや客席からのリクエストに応えつつ、最後は、新曲”Rollin' Rollin'”を客席から舞台に上がったMCと共演し終了。

快快&浅野達彦グループ
「快快」登場。複数のマイクを使った表現集団。雨で冷え切った自分には難解な笑いと判断。「ごめんなさい」と内心謝り、ハンバーグ&ソーセージを食べに行く。これがまた目茶苦茶美味しくて嬉しい。外に出ると、もうすっかり暗い。浅野達彦グループが鳴らす綺麗な轟音が遠くから聞こえる。会場に戻ろうとするとバッティングセンターが隣接されているのを発見。音は気持ちいいけれど、寒いので、じっと座って音楽を聞くのが辛い。バットを振りながらノイズに浸る事にする。体が暖まったらまた元気になり、人がいなくなった会場を散策。霧隠れしたりんどう湖の湖畔で、山びこみたいに響くノイズを聞きながら鯉に餌をやる。どんどん自分がメルヘンな異空間に飲み込まれていく。演奏も会場も独り占めした様な錯覚を覚え悦に入る。気持ちよくてボーっとしながら、帰途に着く。
ごちそうさまでした。

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