2009-08-07

本質的な豊さは人に喜びと誇りを与えてくれる このエントリーを含むはてなブックマーク 

舞台は絵のように美しいフランスの農村。一見 公害とは無縁に見えるそんな美しい農村では人々が次々に体を病んでいるのです。それが散布される農薬のせいだと気づきながらも、昔からの習慣や考えにとらわれて、その問題に向き合えない村の人々。そこに村長さんがオーガニックの給食という一石を投じます。13人の議会で決定するのです。
オーガニックの給食によって、子供たちの意識はもちろん、親や農業経営者、そして給食の調理人さん、皆の意識がだんだん変わっていく様子を静かな調子で映していきます。
 単なる調理人ではなく食を通した教育者であるという誇りと自覚に目覚めて調理時間が長くなることもいとわず作業する給食の料理担当者たち。
 オーガニックの食の延長線上、生活全般にまで意識をひろげ、自然とともにシンプルに生きる心地よさ知り実践する親たち。
 昔ながらの農法の農民に友好的になんとかオーガニック農業のよさを伝え広げようとする有機栽培農家の経営者。
 そんな中、新しく生まれる生命あり、一方 病に消えていく子もあります。

複数の人々の生活の断片を織り交ぜながら、運動に触れていく一人一人が皆喜びや満足や誇りを感じていくのが観る側に伝わってきます。
劇的に派手なシーンなどはないのですが、淡々と事実を綴るなかに、人間の本質的な喜びの在処を示唆していて、人類の未来に希望と確信を与えてくれるような作品でした。

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oba_boo

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