2009-06-21

映画『台湾人生』 このエントリーを含むはてなブックマーク 

2009年6月27日よりポレポレ東中野にてモーニングショー!
かつて日本人だった人たちを訪ねて―日本人として、台湾人として、日本統治と戒厳令をのり越えて、いまを生きる.

そんな台湾人たちを追ったドキュメンタリー映画が『台湾人生』です。

明治28年(1895年)から昭和20年(1945年)までの51年間、台湾は日本の統治下にありました。
学校教育は日本語で行われました。
今でも台湾の高齢者が日本語を話すことができるのは、この時代の、日本語教育の影響です。

日本人として教育をうけた男性のなかには、兵隊に志願した人もいます。「日本のために命を捨てる覚悟もあった」という強い愛国心を持つ彼らを、軍隊の指揮官は中国人だと差別をしたそうです。

ビルマ戦線を戦った元日本兵のション・キンブンさんは、当時の屈辱を、悔しかったと涙します。
(第二次世界大戦中、米国に住む日系人が、米国への忠誠を証明するために志願したことが頭をよぎりました)

台湾では志願兵制度に続き、徴兵制度も行われ、台湾の軍人・軍属は約21万人を数え、うち、約2間人が死亡とのこと。
米軍による台湾主要都市の空爆では、市民の死傷者・行方不明者は1万5000人以上にのぼったそうです。

日本が敗戦すると、中国国民党の蒋介石が台湾の統治を始め、台湾人の怒りが強まり、「二二八事件」が勃発。1949年から87年まで、38年間にわたり戒厳令が施行され、台湾語も日本語も禁止されたそうです。
語ることのできなかった戦時中の経験、戦後の苦労、そして、今でも日本にはせる思い…

そうした声を7年にわたり取材し、ドキュメンタリー映画にまとめたのが、元新聞記者の酒井充子監督。
1998年に台湾で、日本語世代の老人と出会ったことが、映画をつくる発端だったそうです。

日本語世代の台湾人は皆高齢です。
彼らにしか語ることのできないストーリーを、酒井監督は見事にフィルムに残してくれました。

「かつて日本人だった人たちの声を聞いてください。ほんの一部ではありますが、日本が台湾でしたこと、今の日本が台湾にしていないことが浮かび上がってきます。そしてなによりも、時代にとらわれることなく、自分の人生に誇りを持って最後まで生き抜こうとする一人ひとりの姿を、尊敬の念を持って受け止めていただきたいと思います」(酒井監督)

日本にも近くて、親しみのある台湾のこと。
あまりにも私たちは知らなすぎるのかもしれません。


2009年6月27日よりポレポレ東中野にてモーニングショー!
午前10時40分より(連日)

27日(土)、28日(日)、酒井監督による舞台挨拶あり。
上映期間中、ゲストによるトークも。
 7月 4日(土)蕭錦文さん(出演者)
 7月 5日(日)蕭錦文さん(出演者) *上映前
 7月11日(土)鈴木邦男さん(評論家)
 7月12日(日)二井康雄さん(映画ジャーナリスト)
 7月18日(土)小林茂さん(映画監督『わたしの季節』『チョコラ!』)
 7月19日(日)あがた森魚さん(ミュージシャン)
 7月20日(月・祝)矢田部吉彦さん(東京国際映画祭ディレクター)

6月27日は、先着100名に、高級台湾茶をプレゼント!
6月27日~29日の来場者のなかから、抽選でペア1組に、台湾往復航空券をプレゼント!

8月にはジャック&ベティ(横浜)でも上映!

公式ページ『台湾人生』
http://www.taiwan-jinsei.com/

キーワード:

台湾人生 / 酒井充子


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奥田みのり

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