2009-06-15

『沈黙を破る』と第六回東京平和映画祭 このエントリーを含むはてなブックマーク 

 先週ずっと昼夜逆転が酷く、心理的にも低調で研究もあまり進まない状態だった。流れを変えないといけないと思ったこともあって、木曜日はアルコールを抜いて、徹夜。

 金曜は朝食を食べてから、東中野のポレポレ東中野へ、その日が上映最終日だった『沈黙を破る』(監督・撮影・編集:土井敏邦、制作・配給:シグロ、2009年)を観にウォーキングで行った。

 http://www.cine.co.jp/chinmoku/index.html

 映画の題名になった、「沈黙を破る(break the silence)」は、占領地(パレスチナ自治区)に兵隊として赴いた、元イスラエル将兵が結成したNGOの名称。自分達がイスラエル兵として行った、占領地住民の虐待、略奪、殺戮といった加害行為を公に告白することで、自分自身の道徳感覚を取り戻すと同時に、イスラエルの一般社会に、占領の実態に向き合うよう促すことを目的に設立されたという。英語のホームページあり。

 http://www.shovrimshtika.org/index_e.asp

 本作は主に、沈黙を破るのメンバーである、ユダヤ系イスラエル青年達の告白とインタヴュー、占領地でイスラエル兵の暴虐に実際に曝されたパレスチナ人へのインタヴューから構成される。

 加害者であった元イスラエル兵が、占領地で日常的に行ってきた残虐行為で、自らを人間的に破壊してしまう一方で、住居を破壊され、金品を奪われ、最悪の場合は四肢切断など、身体に重大な障碍を負わされながらも、被害者であるパレスチナ自治区の人々が、非常に朗らかで落ち着いているという、その不思議な対照性が印象的。ただし、当然のことながら、パレスチナの子ども達は甚大な心理的ダメージを被ってしまっているようだ。国際的に長期間に渡り、物質面だけではなく、精神的なケアを行う必要があるだろう。

 土井監督は、加害者としての自らの罪過に向き合う元イスラエル将兵達の姿を通じて、アジア地域での加害の歴史をいつまでも直視しようとしない、日本の一般社会に一石を投じようと意図したと言う。

 東京での上映は取り敢えず終ったようだが、恐らく今後もイベント等で上映されるはず。

 お勧めです。

 上映終了後、東中野の郵便局で振込を済ませてから、JRで原宿へ。代々木公園でのんびりと自宅から持って来たお弁当を食べてから、国立オリンピック記念青少年総合センターで行われている第六回東京平和映画祭へ。

 しかし、そうしたら、僕が購入したの券(3000円)は、二日目にのみ有効で、一日目(12日金曜日)は別途1500円支払う必要があると受付で言われてしまう。その言い方が何とも不愉快だったし、合計4500円も払うんなら、ライヴに行った方がいいと思ったので、その日の参加は諦めて、これまたウォーキングで自宅へ。

 帰宅後シャワーを浴びて洗濯をしてビールを呑んで、日付が変わる頃まで気持ちよく寝た。

 翌土曜、気を取り直して、朝から東京平和映画祭二日目へ。勿論代々木のオリンピックセンターまではウォーキング。

 上映作品のリストや細かい情報は以下のホームページを参照。

 http://www.peacefilm.net/test/Film_Festival/pg58.html

 書籍版は読んでいて、前から観たいと思っていた、晩年のミヒャエル・エンデの地域通貨への関心を軸にした、『エンデの遺言』(企画・シナリオ・制作:河邑厚徳、1999年NHKで放送)が実際に観れたし、『沈黙を破る』同様、イラクで米兵としてイラクの人々に行った、自らの加害行為に向き合い、自らの人間性と米国の良心を取り戻すために活動する、イラク駐留元米兵の団体を追った『冬の兵士』(監督:田保寿一、2009年、日本)等、反戦、反原発、化学肥料や農薬を多用する農業(なぜか「従来農法」と呼ばれる)から有機的農業への転換などをテーマにした、良質なドキュメンタリーをまとめて観れて、よかった。

 この映画祭のプロデューサーである、きくちゆみさんこだわりの、九.一一陰謀説についてのレクチャーと映像は、ちょっと微妙だったけど…。付いている字幕をわざわざ読み上げなくても…とも思ったし。アフレコの上手な本業の声優さんがやるなら兎も角…。

 正直高めの料金設定には参ってしまったけれど、金曜の不快感もほぼ忘れる程、満足。

 しかし帰宅後調子に乗ってワインを飲み過ぎてしまい、日曜は夜まで唸りながら寝倒れていました…。ガチョーン(苦笑)。

 今週は先週サボっていた分を取り戻さないと…。

キーワード:


コメント(0)


知世(Chise)

ゲストブロガー

知世(Chise)

“ ”