2009-05-29

2009年5月28日(木) このエントリーを含むはてなブックマーク 

 仕事がひと段落したので、午前中は家でまったりと雑用を済ます。
 注文していた古本が届く。中島貞夫『殲滅』。3300円。これで『映像のスリット わが映画人生』と『遊撃の美学 映画監督中島貞夫』と共に中島貞夫が自作を語った3冊がすべて揃った。続いて松江さんから『あんにょん由美香』のチラシが束で届く。
 ゴゴイチで新宿西武でナヲイさんと会う。
 終了後、池袋に移動して久々にジュンク堂を覗き、新文芸坐へ。本日より始まった高倉健の特集上映。先日知り合いのライターの方にチケットを頂いたので早速使う。と、入るとその方も次の回を待っていた。
 まずは『網走番外地』(☆☆☆★★★)。久々に1作目を観たが、やはり良い。冬の網走の荒涼とした風景にはモノクロがよく合う。高倉健の立ち姿の美しさ、弱々しかったアラカンがすくっと睨みを利かせるシーンの高揚など、惚れ惚れと画面を眺める。クライマックスの雪原を走るトロッコ列車のチェイスに興奮させられる。゛手錠のままの脱獄”をすることになる南原宏治と健さんが夜に暖を取るために体を寄せ合っている内に南原宏治が健さんにキスするあたりのノリや、夜中に健さんが外で脱糞するくだりなど、石井輝男らしさの片鱗を見せるが、やはり石井輝男が本質的に如何に優れた演技を引き出し、際立たせる手法を身につけた職人監督であるかを感じ入る。勿論そうでなければ東映で外様でありながらあれだけの本数を撮れはしないのだろうが、このシリーズは系統だてて観ていないので後半は観ていない作品も幾つかあるはずだが、やはり1作目がいちばん良い。
 続いて『網走番外地 望郷篇』(☆☆☆★★)を観る。シリーズ3作目。フィルム状態は無茶苦茶酷くはないまでも肝心な箇所でブツブツ切れるので興を削がれたが、世評のシリーズ最高傑作とまでは思わない。石橋蓮司が初々しいチンピラ役で目立っている。
 終映後、帰宅。途中、オービスによって『ダンプ姉ちゃんとホルモン大王』と『寿司デカ』のDVDをレンタル。

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モルモット吉田

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モルモット吉田

“映画日記のようなもの。”