順当に仕事。夕方に上がって浅草まで。浅草世界館で、いまおかしんじ監督『獣の交わり 天使とやる』(☆☆☆)を観る。脚本が港岳彦さん。第4回ピンクシナリオコンクール入選作の映画化。新宿国際、上野オークラと逃して、ようやく観ることができた。初号試写にも声をかけていただいていただけに、ここまで観ないと申し訳ない気分になっていたが、ようやく観ることが出来て安心する。脚本は『シナリオ』誌に入選した際の稿と、撮影用の決定稿が2度に渡って掲載されたが、入選した際の稿しか読んでいない。観る前にも再度読み直してから観たが、近年のいまおか作品は一度観ただけの印象だけで語ると再見するとひっくり返されることが多いので、初見だけでは何とも言えず。ただ、港さんの脚本が非常に精密に出来上がっているので、いまおかさんが介入する余地が無いのではないか、とは思った。いまおか監督には、きっちりした脚本よりも余白のあるホンの方が合っているように思うが、おそらく敢えて完成度の高いしっかりしたホンでやろうと思ったのではないか。近年のホンを自分で書かない、メインキャストにレギュラーメンバーを起用しないというカセも変化を求めるゆえではないか。宗教、神、加害者、許し、といった問題を描いた作品として非常に諸々考えてみたくなる作品ではあるが、初見だけで、しかも音が小さすぎて台詞が重要なこの作品を軽々しく語ることは控えて、再見の上で書きたい。
終映、港さんが外で待っている。到着が遅れた由。近くのファミレスで喋り、0時過ぎ帰宅。
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