終日仕事。今月は前半、連休があったりであまり働いていないので今の時期に生業が詰まってきて土曜も出勤する。夜、ビックカメラでDVD-RWを20枚購入。デカイ方のブックファースト内を徘徊。藤枝静男『悲しいだけ・欣救浄土』を購入。帰りの電車で表題の『欣救浄土』読了。いくら短編と言えども全体の半分が若松孝二の『性の放浪』の内容説明で占められるのは凄い。しかし、この作品への最高の批評にもなっている。“「性の放浪」が章に伝えたモティーフは虚無・疑似死であった。あの漫才師のような男(筆者註:山谷初男)は、あの映画のなかで、いつも引き返すことの可能な死―蒸発の楽しみを演じて見せてくれたのであった。”って見事に表してるでしょ。若松というよりもむしろ脚本の沖島勲を考える上でも参考になる。
帰宅後、武田百合子『日日雑記』読了。文中に登場する映画雑誌の編集をしているO氏とは『映画芸術』の当時の編集長・小川徹のこと。晩年の武田百合子が小川徹に呼ばれて編集部で編集を手伝っているのが可笑しい。たぶん執筆時期から察するに小川徹時代の末期か。今から思うと、とんでもない話だ。
帰宅後も編集続き。流石に明日には終わらせないと不味い。BGVに『たまもの』『羅生門』のオーディオコメンタリーを聞きながら作業する。
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