「正義」とは、人の道にかなっていて正しいこと。
「家族」とは、
1.夫婦とその血縁関係者を中心に構成され、共同生活の単位となる集団。近代家族では、夫婦とその未婚の子からなる核家族が一般的形態。
2.民法旧規定において、戸主以外の家の構成員。(辞書 大辞泉より抜粋)
「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ」
ケセラセラとは、また違うテンションのこの言葉。
映画では、どんなシーンででてくるんだろう。
原作と一緒かな?
映画の中で、その言葉をつかわれるシーンは、そんな軽いものではなく、どう気持ちをもっていたら言えるんだろうと思ってしまった。
冒頭から、春は落ちてくる。
春はくるものではなく、落ちるものなんだなと。
ラストでも春は落ち、妙に納得してしまった。
原作とは一部違う設定なのに、妙にはじめからこういうお話だったと納得してしまう。
原作が面白いと、映画はこける。
こけるというよりも、映画は原作をこえられない。
映画 重力ピエロについては、それはあてはまらない。
原作以上に、映画 重力ピエロは、ふんわりと。
それぞれ重力の中で生活しているはずなのに、ふんわりとみんな温かい。
「兄貴がいると、安心するんだ」
何をしてくれるわけでもなく、ただ近くで呆然としているだけの兄がそこにいるだけで、それだけで弟が安心しているのがスクリーンの中からでも、ふんわりと。
「俺たちは最強の家族だ」
血のつながりのない、父が言う。
血のつながりって、ただのDNAであって、この人の血とこの人の血をミックスしただけってもんだろう。
一番強いのは、どれだけ長い時間を。
どれだけ一緒に泣いて笑って、どれだけ当り前のことを、当たり前とも気付くことなく一緒に過ごしてきた人たちが言える言葉だろうと、また ふんわり。
うん、いいもん見た。
なんかわからないけど、すっきり。
それが、映画 重力ピエロ です。