2009-05-18

2009年5月17日(日) このエントリーを含むはてなブックマーク 

 朝まで編集作業。軽く寝るつもりが起きたら昼。電話で起きる。
 モタモタしている内に14時半になったので吉祥寺まで出る。武蔵野公会堂の会議室で「大橋裕之とBASARA BOOKS」という上映&トークイベントへ行く。冒頭、大橋裕之と渡辺ペコが何か喋っていたが、マイクが無いのでよく聞こえず。後で童貞2号がビデオを回していた。
 上映作品は大橋裕之監督作『A・Y・A・K・A』(☆☆☆★★)。期待も何も、ちょっと映画撮ってみたというだけの文士劇みたいなものかと思っていただけに、良く出来ているのに驚く。味わい深い佳作に仕上がっていて、すっかり気に入ってしまう。大体、バサラブックスを舞台に“音楽と古本と恋に翻弄されていく若者たちを描いて”なんて書いてあったが、あんな狭い古書店でそんなことが可能なのかと思っていただけに、大橋裕之の漫画に見られるセンスが実写でも描けるのだと驚く。吉祥寺、バサラブックスと来ればモロにサブカルな如何にもなサブカルへの愛情吐露みたいなものを観させられる危険性を感じてしまうが、流石に実作者だからか、大橋裕之だからか、感情過多にならない抑制が巧く効いていて良かった。その分、終盤の飛躍が活きていて、大橋裕之の映画をもっと観たいと思った。
 上映後、休憩を挟んでトークがあるということだったが、待ち合わせがあるのでここで退席する。しかし、こんな魅力的な映画を見せられてしまうと、バサラブックスへ行きたくなって仕方ない。しかも武蔵野公会堂とバサラは近いのである。結局、つい最近も寄ったと言うのに行ってしまう。店員を見ただけでも笑ってしまいそうになる。店長にあんなことされたのかとか、妄想してしまう。漫画コーナーに劇中でも登場した『同棲時代』があったので、かなり笑いそうになったが我慢する。そんなこんなで気付いた時には『映画芸術増刊号 足立正生零年』『目白雑録』『目白雑録2』を買って電車に乗っていた。
 『映画芸術増刊号 足立正生零年』は当然発売時に買っているが、当時は足立正生の情報なんてどこにも無かった。昔の映画雑誌には何か書いていたりはしたのだが、断片的で何を書いて、何を撮ったかすらも全貌が不明瞭だった。そんな時に出たのが本書だったので繰り返し読みこんだ。その後9年間読み返し過ぎて手垢にまみれ、ページが裂けたひどい状態になっていたので400円ということもあり、予備に購入しておくことにした。『目白雑録』は文庫で買うよりも安い400円だったので。『目白雑録2』は600円だったが、文庫もまだ出ていないので購入。
 新宿に出て友人と待ち合わせて、新宿ピカデリーで『GOEMON』(☆☆★★★)を観る。何の反省もしないなあと。原案、監督、脚本、撮影監督、編集、そして出演もする紀里谷監督
。水野晴郎みたいになってきた。前作より慣れた分、青臭さが少なくなり、物語の運び自体は前作よりも観れるものになっているのだが、それだと単に出来の悪い映画でしかない。あの自主映画的な青臭さが魅力的な失敗作たりえていたのではないか。しかし、相変わらずイベント映画感を煽るのは巧い。何せ30分前に行って既に前から2列目しか席が空いてないのだから。久々にこんな前列で映画を観ながら金持ちのボンの作る映画を思う。パンフレット購入。900円。
 友人と食事しながら盛大に『GOEMON』をネタに喋る。この辺りがイベント映画的楽しさというものだ。
 ブックファーストで『アオイホノオ 2巻』『バーサス』『ステップ・バイ・ステップ 上』『ステップ・バイ・ステップ 下』とコミックばかりを買う。
 帰宅しても編集作業続き。

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モルモット吉田

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モルモット吉田

“映画日記のようなもの。”