今や温暖化対策とエネルギー問題と食の問題は待った無しの状態である。
今回のトウモロコシをテーマにしたドキュメンタリー。
一見、豊かさをイメージさせる黄金色の粒々は
実にさまざまな問題をはらんでいる事が判った。
トウモロコシは我々がそのまま食する穀物でもあるが
家畜の飼料や油、ビネガー、甘味料に変化する。
それらは、遺伝子組み換えによるもの、化学と融合させた調味料ともなる。
まず、遺伝子組み換え食物は、豊作を約束するものの
実際問題、食した者のデータが数世代に渡って必要な為、
どのような影響が出るのか未知数だ。
しかし、トウモロコシ飼料を食べ続けた牛は酸が過多になり
胃潰瘍になる事が判っている。
しかし、飼料の値段が安い為、リスクは承知で今も食べさせている。
当然、そのような飼育牛は安く、一般家庭で簡単に手に入り食卓に上る。
しかも、運動出来ない狭い囲い檻の中で牛達は芋の子状態で過ごすから
肥満牛となり、そのような油ぎった牛肉を人間は食べる。
放牧牛の肉と比べて焼いてみると一目瞭然だ。肥満牛の方が縮むから。
化学と融合させた甘味料も安価で大量生産出来る。
今や、清涼飲料水の甘味料のほとんどが「コーンシロップ」を
使っているらしい。
日本では輸入品の為、まだ高いコーンシロップだが
アメリカのお菓子のレシピ本でよく目にしたものだ。
これは、糖尿病を引き起こす原因の一端も担っているらしい。
しかし、アメリカ人の清涼飲料水や、バーガー、(コーン)油の摂り過ぎも
あるだろうから、全てコーンの責任とは言い切れまい。
知らない所で、遺伝子組み換え食品を摂取する可能性が高い事に
戦慄を覚えた。
無知とは恐ろしいものだと、つくづく思った。
コーンだけに限らないが、まずはこの作品を観て頂いて
現代がどういう時代であるかを知る所から始まるのもいいと思う。
食の安全についても今や待った無しの時代なのだ。