ワクチンを追え!(ミャンマー編)
★プロローグ(1)
「増田さん!今度は実際にワクチンを接種する現場を見に行って来ませんか?」
昨年、H.U.G.vol.3「カワイイ!」http://h-u-g.jugem.jp/?eid=92
というイベントを開催した時、入場料の一部を、発展途上国の子供のためのワクチンを購入するために寄付するという企画をした。
しかし、いろんなチャリティイベントを目にする度に、著名人がにこやかな笑顔で目録を渡している写真を見かけるのだが・・・・、恐らく募金されたお金はきっと良いことに使われているんだろうな・・・ま、勿論そこに疑う余地などないんだが、写真に写りこんでいる芸能人のにやけた営業スマイルもあってか、今一つそこに(募金が良いことに使われているという)リアリティが伴わないと感じていた・・・。
ただ、自分が主催のイベントで「チャリティ」を声を大にして言うならば、せめて自分だけでもその募金されたお金の使い道くらいは知っておかなきゃいけないよな~っていう、小さな責任感から全てが始まったのだ。
そして、実際にこのイベントで寄付するお金が“ワクチン”に本当になっているのかどうかこの目で確かめるために、貯蔵庫のあるカンボジアまでわざわざ行ってしまった・・・。
それが昨年の8月。
カンボジアでは、NGOのスタディツアーに潜り込み、アポなしのいきなりの突撃で、なんとか市街にひっそりとたたずむワクチンの貯蔵庫を突き止めることができた。
このレポートを発表後、いろんなところで様々な反響をいただき、今度は正式にワクチンの接種会場に行くNGOの視察旅行に同行させてもらうことになった。
それが冒頭の「増田さん!今度は実際にワクチンを接種する現場を見に行って来ませんか?」の台詞。
そりゃぁ、関係者でないかぎり不可能といわれていたワクチン貯蔵庫を自力で見てきたのだから、「その先を見ませんか?」と言われて見たくないワケがない。
しかしながら、よくよく聞いてみると、視察旅行の予定地は“ミャンマー”だっていうじゃない!
ミャ、ミャンマー??
ミャンマーというと、イメージするのは「軍事政権」「お坊さんの暴動」「日本人カメラマンが殺された」「サイクロン被害」「外国の援助物資の受け入れ拒否」とか、なんだか負のイメージしか湧かない。
あとは、映画「ビルマの竪琴」の牧歌的な風景とか、主演の中井貴一とか(古!)。
これがミャンマーに対する日本人の一般のイメージだよね?
そんな“ミャンマー”という国が、今度の目的地なのだ。
普通に生活していたら、まずは行くことはないだろう、この“ミャンマー”という国・・・。
少し躊躇しつつも、
「あ、ハ、ハイ。行かせていただきます・・・。」
と、好奇心と不安が入り乱れる中、即座にこう返事している自分がいた・・・。
(続く)