2009-02-08

映画『へばの』のトークショー無事終了しました このエントリーを含むはてなブックマーク 

2月4日の「へばの」上映後のトークショー、無事終了しました~!
トークでは、映画の感想や、主人公 紀美の選択についての私の考え、ライターとしての仕事について話しました。

◇ ◇ ◇

映画の感想は、自分の「子宮」を非常に意識させる内容だったこと。この点にフォーカスして話しました。
それは、官能的な意味で子宮を感じる、という意味ではなく、生殖機能としての子宮をもっている自分を再認識するということを指しています。
普段、こんなこと考える機会はないのですが、「へばの」では、不思議と、子宮を持つ自分を意識させられました。

妊娠して、自分のお腹に生命が宿るということのリアルさは、映画の舞台を六ヶ所村にしたことによって、明確になったと私は思いました。

つまり、子宮を意識させるには、六ヶ所村でなければいけなかったのでは、ということです。(私の場合はですが・・・)

◇ ◇ ◇

(トーク後の雑談から補足)
実は映画の後、プロデューサーの桑原さんとのお話から、「へばの」の当初のタイトルが「子宮」だったとお聞きして、びっくりしました。桑原さんも、私が「へばの」を見て、「子宮」を感じたことにはびっくりされていたそうです。

もし映画のタイトルが「子宮」というタイトルだったら、このタイトルから想像する映画のイメージは大きく変わり、映画を見るものは、すでに見る以前から「子宮」を何らかの形で意識せざるを得なかったわけです。

その点、「へばの」(さよなら、という青森の方言)というタイトルは、映画を見た人の数だけ、多様な解釈が可能な選択だと思います。

ラストシーンのあと、クレジットが流れ、「へばの」という文字がスクリーンに大きく映し出されるとき――。

主題歌の「蜜のあはれ」の迫力が頂点に達して、なんともいえない余韻を残して映画は幕をと閉じました。

北村早樹子さんの「密のあはれ」が、重々しさを残しておわる「へばの」のエンディングに溶け込んでいました。今日はずっと、「密のあはれ」が頭の中に流れています。

◇ ◇ ◇

聞くところによれば、「へばの」はロングランが決まったそうで、3月6日(金)までレイトショー!!(連日21:10から)@東中野ポレポレで上映されるそうです。また、大阪でも上映が決定しているそうです。

http://teamjudas.exblog.jp/9562182/ 
このブログによると、緊急追加トークショー!!が決定したようです!

澤井信一郎(映画監督 『野菊の墓』『Wの悲劇』)
女池充(映画監督 『花井さちこの華麗な生涯』『ビタースイート』)
井土紀州(映画監督・脚本家 『ラザロ-LAZARUS-』『百年の絶唱』)
前田弘二(映画監督 『古奈子は男選びが悪い』『女』)
平岡香純(映画監督 『落書き色町』)
いましろたかし(漫画家 『デメキング』『釣れんボ-イ』)
吉岡睦雄(俳優 『へばの』主演)
and more...

◇ ◇ ◇

映画のパンフレットはマスト買いですよ!
帰りの電車で一気に読ませていただきましたが、 頭をガッツ~ンとやられました。

映画だけじゃなくて、文章もスゴイ…
情熱があふれて、あふれて、あふれちゃってます!

なお、パンフには映画の脚本が掲載されています。
あれだけの長さの映画なのに、これだけの脚本で、できてしまうものなんでしょうか?

映画については素人なんで、驚くことばかりです!
もし、「へばの」ご覧になられることありましたら、ぜひパンフレットを購入してみてください。(確か500円)

監督やプロデューサーのまっすぐな言葉は胸に食い込む力強さをもって迫ってきますし、
脚本というものを見てもらいたいです。
というか、私は、妙に、脚本と実際にできあがった映画との関係に興味を持ってしまったんで。

「へばの」公式サイト http://teamjudas.lomo.jp/

キーワード:

へばの


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奥田みのり

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“フリーランスのライター Twitter→ https://twitter.com/minori_okd ”


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