ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督本人が10月にエレキバター名義でクアトロで行ったライヴのMC中に放った「誰も共感できず、何の意味もない映画なので是非みてください」という言葉が気にかかり試写で拝見させて頂いたのだが、ほんとうにまさかここまでとは…という驚きの連続であった。
彼の舞台作品は観劇後に何らかの余韻が残るものが多い印象を受けるが、この映画は彼の音楽活動に近いように感じた。
いやそれ以上に良い意味で意味がないかもしれない。
1年間に9.11の被害者の10倍の自殺者を出している国の映画だとか、殺人の理由までがコピー&ペーストで済まされる時代の映画だとかそんなことから何よりも遠いもののような気がする作品でありそれは完全なるエンターテイメントである。
モンティ・パイソン解禁!!結構ではないか!
考えなくてはならないことが山"罪"であるこの時代に生まれたわたしたちの常に何かを論じていなければ気がすまないという"罰"から解放される作品である。