まずはJCVから配布された「募金がワクチンに変わるまで」という図を見ていただきたい。(図参照)
JCVにもらった資料によると、JCVなどの日本で募金されたお金は、ユニセフのN.Y.本部に集められ、そこでワクチンを購入する。
そして、デンマーク・コペンハーゲンの物資調達センターに集められたワクチンは、ラオス、ミャンマー、アフガニスタン、カンボジア・・・と、支援国各地に輸送される。
届いたワクチンは、現地で実際に子供たちに予防接種されるまでに、一旦現地の(この場合ならカンボジア)のどこかで冷凍貯蔵されるということだ。
そして、その冷凍貯蔵されている倉庫は、どうやら各地のユニセフの支部が管理しているらしい・・・。
ここまでは事前の予備知識として聞いていた。
話は戻ってカンボジア・プノンペン。
★3日目 10:00 ユニセフ・カンボジア事務所訪問
ここではカンボジアにおける人身売買、少年少女売買春の実情をレクチャーしてもらい、諸問題について話し合った。
(余談だが、カンボジアは法の整備が遅れていることをいいことに、幼児趣味の大人が世界各地から集まるロリコン・ショタコンの最前線だ。)
その後、人身売買についての質問タイムに移った。
ボクはいささかテーマ違いでKY的だと思ったが、この瞬間しかない!って思ったので、すかさず手を挙げ、今回の目的であるワクチンの貯蔵庫について質問をした。
(以下拙い英語でのやりとり)
「カンボジアにワクチンの貯蔵庫があり、そこを管理しているのはユニセフと聞きました。
その貯蔵庫を見せてもらえませんか?」
「私の担当部署でないので、それはわかりません。」
唐突な質問にびっくりしながらも、人身売買セクションのKさん(ヨーロッパ系)は、あまり関わりたくなさそうにこう答えた。
やっぱり一般人に見せるのをあまり快く思っていないのだろうか・・・?
こういう時って凄く弱気になってしまう。
「ボクはこのためにカンボジアに来たんです。どうしたらいいで・・・しょう・・。」
話す言葉の語尾が弱々しくなってきたのを少し気の毒に思ったのか、Kさんはワクチンの担当の人を紹介するから下のフロアに降りてこいという。
うん・・・。とにかくダメでも前に一歩進めよう。
階下に降りると、Kさんはキョロキョロしている。
どうやら今日はワクチン担当の人は来てないようだ。
これはもうダメか・・・?
もともと難しいとあらかじめ言われていただけに、何度も何度も心が折れそうになる。
しかし、近くにいたユニセフで働いているカンボジア人が笑いながら話しかけてきた。
「◎★□△にあるよ。」
「は?」現地なまりのたどたどしい英語でよく聞こえない。
「◎★□△だよ。」
よくわからないけど、とにかくこの人は知っているらしい。
「う~ん。すいませんが、そこの倉庫の電話番号教えてくれませんか?」
「ワタシはワカリマセン」
やっぱり!
ここでもう終わりか?
「あら。あーあそこなのね。」
横にいたKさんは思いついたように、倉庫長の名前と電話番号を小さい紙にメモしてくれている。
キター!!!
あとは電話してそこに行くだけだ!
しかし、本当に見せてくれるのだろうか。
実はお金の流れがあいまいにしていることの中で成立しているモノゴトを、一般人のボクが見てしまうことによって壊してしまうのではないか?
バスに戻ると、現地のガイドとしてお世話してくれているNGO団体のカンボジア人・タンさんに、現地の言葉のクメール語で電話してもらった。
電話するとほどなく、「2:30ならOKデス」との回答。
え・・・・?(ちょっとあっさり)
やった!!・・・・よね?
とうとう倉庫まで行くことができる!!・・・んだよね?
果たして本当にワクチンはそこにあるのかだろうか?
ボク達はとにかく言われた倉庫に向かった・・・。
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