2008-09-05

★ワクチンを追え!(1) このエントリーを含むはてなブックマーク 

前回の日記で後半から少々重くなってしまったが、本題に入る前に、まずはこのカンボジアの現状を理解してもらいたかった・・・。

さて、そもそもこのカンボジアの旅をする大本のきっかけをたどっていけば、
JCV(世界の子供にワクチンを日本委員会)http://www.jcv-jp.org/
というボランティア団体が、このイベントに協力してもらうことになり、事務所で募金がワクチンに変わるまでのことを説明してもらった時のことだ・・・。

(過去の日記参照)
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=858727197&owner_id=275805

この団体のことを気に入ったのは、寄付されたお金で実際にワクチンを購入して、それを直接現地まで送っているとのことだった。
よく、「¥***寄付しました!」「皆様のご協力により総額¥***の募金が集まりました!」っていうのはよく聞くんだけど、今いちリアリティがない。
集められた寄付金というのも、きっと良いことに使われるんだろうなとは思うけど、何にどう使われてどうなるのかよく知らない。
その点この団体は寄付金を全額ワクチンを購入するために使うというので、使用目的は明確だ。

前述のJCVの事務所でのこと・・・

「あの~、買う予定のワクチンって見せてもらえませんか?」
「いやぁ、ここにはなくって、コペンハーゲンのユニセフ本部にて購入するんですよ。」
「はぁ・・・・。ここ(東京のJCVの事務所)にあるんじゃないんですか?」

ボクのイメージでは、すでにチャリティや募金などで集められたお金で購入したワクチンを、ボランティアグループのおばちゃんが世間話なんかしながら楽しそうにせっせと荷造りして、ヤマトなんかの運送屋さんに手渡している光景が浮かんでいたので、少しイメージが違った。

「じゃぁ、コペンハーゲン現地で買う予定のワクチンを見せてもらえますか?」
「は・・・???(汗。ちょっとそれは無理ですね。」

やっぱり!!
その辺の今イチ不明瞭さがチャリティなんかに対する敷居をあげてるんだと思う。

しかし、JCVのYさんは違った。
「でもですね。これは団体とは別の意見として聞いてほしいんですが、11月に毎年ワクチン注射の視察会が現地であるんですよ。と、いうことは、どこかにすでに冷凍保存されているはずなんですよ。」

なるほど!

「じゃぁ、現地の貯蔵庫を見学することはできますか?」
「う~ん。わかりませんが調べてみます。」

この時は、結局募金というのはこんなもんかな~となんとなく考えていた・・・。

数日後、Yさんから連絡があった。
「いろいろ海外担当にも聞いてみたんですが、一般の方が見るというのは非常に難しそうです。」
やっぱり!

ま、考えてみたらそりゃそうだ。大金を寄付したわけでもなし、なんの後ろ盾があるわけでもないボランティア素人のボクに、誰も何もしてくれるはずがない。

しかし、またもやJCVのYさんは違った。
「あのですね。この時期、他のNGOも視察ツアーをやっているところが多いんですよ。その中でウチとの関係も良く信用のおける団体を紹介するので、そこのツアーに参加してみてください。これはかなり低い確率になるかもしれませんが、現地でNGOのつてをたどって突撃してみてください。」
「は、はぁ。その貯蔵庫の手がかりとかはありますか?」
「やっぱりその辺は途上国ですので、盗難などのために公表はしてないはずです。」
「え?手がかりなし?どこの国に行けばいいんですか?」
「そうですね。比較的政情も安定してきたカンボジアなんてどうですか?」
「カ・カンボジア・・・・・」

カンボジアと聞くとポルポト、難民、ストリートチルドレン、地雷・・・など、負のイメージしかわかない。

「それでは気をつけて行ってきてください」
「!!!!」

これで、とうとうカンボジアまで行くハメになってしまいました(笑。
いや、ホントはYさんが背中を押してくれただけなのですが・・・。

(2)に続く

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増田セバスチャン

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