確か5歳の時。
大きなお椀のような形をした滑り台と迷路がある、隣町の憧れの公園。
幼稚園の先生の引率で1回行ったきりだから、道もよくわからないし、途中に大きな道路があって、その向こうには子供たちだけでは行ってはいけないと言われていたのだけれど。
2つ年上のミキちゃんが、「私、行き方知ってる!行こう!」
幼稚園児と小学生だけの、小さな冒険。
大人の足で歩けば、15分の道のりだけど…
この映画を観ながら、こんなことを思い出していました。
おばけを空想して怖がったり、"秘密"を打ち明けることが何よりの友情の証だったり、学校帰りに通る家の犬と仲良くなったり。
心ないいたずらに傷ついたりしたことも含めて(その理由を考えると、切ないのだけど…)、映画の中のベティの毎日は、全部小さい頃の自分にも身に覚えのあることばかり。
そしてそんな中でベティに起こる、特別な出来事。
試写会の司会の方は「小さな冒険」とおっしゃってましたが、いえいえ!大冒険の中の大冒険です!
だって、見ず知らずの男の人と、自分より大きい犬を、一人で守ろうと言うんですから。
その"まもりかた"は10歳の女の子の発想そのものなんだけれど、そこがまた愛しい。
暗闇は怖いのに、イヴォンを心配する気持ちの方が勝って、夜中に納屋に駆けつけようとしたり、ベティの勇気とやさしさに、「がんばれ!」とエールを送りたくなります。
美しい風景に癒され、懐かしい気持ちがこみ上げてくる、素敵な作品でした。
ハスキーな声で歌う阿部芙蓉美さんの歌もこの物語にぴったりで、ライブで聴けて大感激!
ご招待いただき、本当にありがとうございました。
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余談ですが、私の小さな小さな冒険の顛末。
帰るなり母に、「○○公園に行ってきたでしょ?お母さんは何でも知ってるのよ!!」
とこっぴどく叱られました。
何故ばれたのかは未だわかりませんが、今ではいい思い出です。