前編から続く
http://www.webdice.jp/diary/detail/1447/
後で読み返すと、少し感傷的な部分もありますが、現地で見て感じたストレートな感想なので、あえてここに記しておきます。
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どうしてポルポトは、同じ人間にこんな酷い仕打ちをしたのだろう・・・?
暴力や破壊といった類の行為で、人間の心を掌握できると本気で思っていたのだろうか?
そして、このやり方でカンボジアという国が繁栄すると信じていたのだろうか・・・・?
このポルポトのことを考えた時に、ボクは「千夜一夜物語(アラビアンナイト)」を思い出した。
「千夜一夜物語」の一節に、「シェヘラザードの物語」というのがある。
この中で登場してくる主人公の王様は、隠れて不貞をはたらいていた妃の裏切りに極度の人間不信に陥ってしまう。
それからというものの、一夜限りの妻として処女を迎えては、翌朝にはその首をはねて殺してしまうという蛮行を繰り返していた。
傷ついた王の気持ちは、果たして蛮行を繰り返すことで満たされたのであろうか・・・?
人間は、己の欲望を充足させんがために時として狂気に走る・・・・。
その狂気は、人間と人間が折り重なって形成されているこの世界の、自分もそのほんの一部でしかないということも簡単に忘れ去る。
心に襲う「孤独」と「不安」は、「嫉妬」と「猜疑心」の沼にはまりこみ、自分を傷つけまいとして、奥深く閉じ込めようとすることで、取り除こうとする・・・・。
これは程度の差こそあれ、ボク達も彼と変わらない。
ポルポトは本当はとても気の小さい人間ではなかったのだろうか?
暴力と破壊で抑圧することで、その力が永遠のものになると自ら思いこむしかなかった。
そして自分のしていることも、現場の人間が暴走していく狂気の様も、ちゃんと「蛮行」として認識していたのではなかったか?
ポルポトが夢見た理想郷・・・・。
これは決して過去の出来事ではなく、現実に今日も世界のどこかで愚かな欲望を実行せんとしようとしている輩が存在している。
永遠に繰り返しが続く・・・・・・・のだろうか?
こうして、あまり知りたくもなかった人間の簡単にも汚れていく部分をヒシヒシと感じながら、恐らく彼は一度も訪れなかったであろう「トゥールスレン強制収容所跡」を後にした・・・・。
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カンボジアレポート、まだまだ続きます。
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乞うご期待!!
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