2008-06-06

イランの夢 このエントリーを含むはてなブックマーク 

 ある日、僕はイランに在る都市にいた。

僕は観光者で走る車の窓から。都市を眺めていた。

ある道で交通事故に出くわした。
道路には真っ赤な血が広がって
いた。血の中心には髭をはやした人が倒れていてその周りに三人の男の人(おそ
らく後から駆けつけた遺族)が立っていた。また、離れた所にもう一人。

彼もおそらく遺族であろうその人は何か赤い物をかじっていた。引かれた人の体
の部分のようだ。赤い固まりの中に歯が見える。どうやら顎の部分らしい。引か
れた人の顔を見ると、顎の部分が綺麗に吹っ飛んでいて、口の中からたくさんの血が流れてくるのが解る。
家族の人は泣きながら顎をかじり続けている。

僕は何故、家族の男性が事故を起こした人の顎をかじっているのか、まるで解ら
なかった。理由を考えてみた。突然の出来事が、余りに悲しくてとにかく被害者
を忘れない様に体の一部を摂取しているのかと思った。夢はそこで終わった。気
持ちの悪い夢だった。
起きても、グロテスクな映像は頭に鮮明に残っており、目をつむれば思い出すし
まつだった。

あの夢は何故見たのか、何にかの暗示だったのか、いろいろ考えてみたが、さっ
ぱり解らない。取りあえず、交通事故に気を付けろと言うことにして折り合いを
付け、昨日の夕飯の残りの挽き肉とコーンのスパゲティをフライパンで炒め直し
た。

炒めている間、どうやっても夢の中の交通事故にあった人
を思い出して、出来た料理を食べる気にはならなかった。

でも、その後、制作があるので我慢して食べて制作しました。

皆さんも交通事故には気を付けましょう。

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伊藤知宏(Chihiro Ito)

ゲストブロガー

伊藤知宏(Chihiro Ito)

“犬と人の目が一つになったときに作品が出来ると思う。”


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