odaqさんの日記
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2008
5月
14
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津村記久子「君は永遠にそいつらより若い」
ガツンときた作品、という意味では、昨年の個人的ナンバー1である吉田修一「悪人」にも匹敵するであろう、この作品。 『「陽気なポチョムキンでええす。どなたか暇な方、五千円でよろしく」などと無駄に元気に言って、そこそこのさめた笑いをとりたい』なんて思ってしまう、どうにも周囲から浮きがちな主人公、堀貝。いわゆる一般的な女性として振る舞うことができない彼女の言動は、どうにもいびつで痛々しい。ちなみに「ポチ...
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2008
5月
13
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津原泰水「ブラバン」
またひとつ、大好きな本が増えた。 高校時代の吹奏楽部を舞台に回想される“あの頃”と、その彼らが数十年ぶりに再結成を果たそうとする過程を描く、その名も『ブラバン』。作者の過去の作品に倣い、ファンタジー系の棚に並べられていたが、れっきとした青春小説である。 が、いわゆる“あの頃”をただ懐かしみ慈しむそこらの懐古小説とは違う。この作品を覆うのは、もっと生々しい苦さなのだ。 元部員たちのその後の人生...
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