kiyoakiokuboさんの日記
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2011
4月
16
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『ハリウッド・バビロン』クロスレビュー:特権的破滅への憧憬
森のなかで道化師が空を見上げている。白塗りの顔は月光に照らしだされ恍惚としている。男は天をあおぎ何度も月に腕を差しのべる。天女への狂恋に身もだえするかのように――。ケネス・アンガー監督の短篇『ラビッツ・ムーン』は、実験映画作家というこの監督のイメージを裏切る、愛らしく、また切ない幻想映画だ。 青みを帯びたモノクロームの映像。後景の森はいかにも作りもので、たびたびインサートされる月も見るからに...
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