a0ta9000さんの日記
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2011
3月
16
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『トゥルー・グリット』クロスレビュー:よくわからん
これ、ほんとにコーエン兄弟が撮ったの?というのが見終わった直後の印象。後味の悪さがいつもより足りない気がして……。 西部劇。悪党に殺された父親の仇を討つため少女は犯人追跡の旅に出る。(まあ、なかなか旅に出ないのだが)アル中の保安官と格好つけのテキサス・レンジャーとともになんだかんだの道中の末、少女は父の仇と対峙する。しかし、この父の仇、どんな極悪人かと思ったら、間抜けすぎて拍子抜けす...
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2010
3月
18
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『息もできない』レヴュー
冒頭、女を殴っている男を殴りその女を殴りタバコに火をつけた瞬間、主人公サンフンは殴られる。あるいは中盤、借金の取り立てにゆき、妻を殴る夫を殴りながら、サンフンが吐く言葉。「殴る人間はいつか自分が殴られることを知らない。」 拳が、包丁が、金槌が、つないでゆく暴力の連鎖が、やくざ者のサンフン、高校生のヨニ、二つの家族の運命を絡め取ってゆく。その姿を不安定なカメラは辛うじて追いかける。 漢江...
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2010
2月
18
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もっとも笑いの多いパク・チャヌク (『渇き』を見て)
これは、もっとも笑いの多いパク・チャヌクだ。 もちろん、その笑いには暴力と血の味が混じっている。 しかし、いつもながらの暴力描写も、冒頭、主人公の神父が吸血鬼となる理由のいい加減さからして、ああ、これはつくりごとなんだなあ、と思わされて、「吸血鬼映画」のフレームの中の出来事として、安心して、ときに笑いとともに、見てしまう。 「復讐三部作」の暴力は現実と地続きの痛みをともなっていた...
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