snow2012さんの日記
-
2014
2月
05
-
『ダブリンの時計職人』クロスレビュー:蹉跌の先にも人生はある
原題は"Parked"。失業、ドラッグ、家庭破綻、パートナーの死など誰にでも起こりえる人生の蹉跌は誰にでも起こりえる。自動車を駐車場に留める如く、動いていた人生が留まらざるを得ない状況下で、社会の片隅に追いやられた市井の人が、チャージし、再びギアを入れてスタートする過程をカメラが追う。といっても決して明るい未来が待っている訳ではない。内面を見つめて変化し人生を乗り越えていくこと...
-
2013
5月
27
-
王家衛がカンフーを撮ったらこうなった、スタイリッシュな映像:『グランド・マスター』クロスレビュー
海外へ行くと、アジア人の風貌を見て、「マーシャルアーツmartial artsできるのか」と聞かれることがあります。 東洋の武道・武芸・武術を世界に知らしめたのはブルース・リーです。 今作は、ブルース・リーの師匠として知られる葉問(イップ・マン)の生きた中国武術家繚乱の時代の話です。 ブルース・リーの截拳道(ジークンドー)という武術の基が詠春拳(ウィンチュン)という武術であり、葉問は詠春...
-
2013
4月
13
-
『ふたりのイームズ』クロスレビュー:モダニズムの源流を知る
監督ジェイソン・コーンとビル・ジャージーはイームズ夫妻の生き方をたどって、1950年代モダニズムとは何だったかと問いかける。 主に、イームズ夫妻の元従業員、取引先、知り合い、友人などへのインタビューと、イームズ夫妻の作った映像で構成されたドキュメンタリーで、イームズ夫妻が成した家具などのデザインワークだけでなく、私生活にも迫った内容だ。 イームズってモダンなデザインの椅子という位の印象...
-
2012
11月
27
-
『サイド・バイ・サイド:フィルムからデジタルシネマへ』クロスレビュー:満足度200%!映画製作の今を知る副読本
「フィルムからデジタルへ」という副題がついていますが、これは、単に技術の話ではなく、100年の映画史、映画製作の変遷についての考察をドキュメンタリーにした作品です。 キアヌ・リーブスが、名だたる監督(Directer)だけでなく、普段見ることがない撮影監督(Cinematorgrapher)、編集(Editor)、特撮(VFX Engineer)、カラー(Colorist)、機材メーカー(Red...
-
2012
9月
26
-
『思秋期』クロスレビュー:人生に救いはある
ずしんと胃の中が重くなった。 暴力を受容しない、暴力への反発が猛烈に湧き出てくる。 同時に男の本性に怒りと暴力があり、男というものを恐れるに足る内容である。 暴力というものが、人間をどこまで恐怖に陥れるものか。 リーズの町を舞台に、日常生活で起こる暴力が描かれる。現実でもありえる欲求不満に起因する瑣末事かもしれない。ひとつひとつは警察沙汰にもならないかもしれない。 やり場のない思いを...
-
2012
8月
30
-
『最強のふたり』クロスレビュー:笑って、泣いて、ハートウォーミングな実話
人生には笑いがなくっちゃ。 障害者だからってお涙頂戴はやだ。同情は欲しくない。気持ちの共感が欲しいんだ。友達が欲しいんだ。 パラグライダー事故で頚椎損傷し、ひとりでは何も出来なくなった大富豪フィリップ。最愛の妻は病死し、養女は生意気ティーンエイジャー。執事や秘書や召使はいるけれど、だれも彼の生への渇望を分かってくれない。 介護士として雇われたのは、スラム街でその日その日を生きて延びてきた...
-
2012
8月
09
-
『わたしたちの宣戦布告』クロスレビュー:まぎれもない真実がそこにある
ロミオとジュリエットのラブロマンスの先には何があるのだろうか? 普通に恋をし、妊娠出産し、家族3人の生活のスタート。そこには自分の夢の実現と家族の笑顔があるはず。 単なるラブロマンスではない。家族愛のドラマでもない。そこにあるものは、現実生活の真実である。 子供が病気であることが分かったとき、若いふたりは笑ってその困難を切り抜けようともがく。人生の難儀に宣戦布告し、淡々と立ち向かう。自分...
-
2010
5月
21
-
『レフェリー 知られざるサッカーの舞台裏』クロスレビュー:皆でサッカー楽しもうよ!W杯前に必見。
2008年UEFA欧州選手権の疑惑のジャッジを舞台にしたドキュメンタリーです。サッカーファン必見の映画です。あっという間の77分。あのシーンもこのシーンも、あの選手もこの監督も、いっぱい登場してほしい!を切り捨て見応えのある作品にまとめ上げたイヴ・イノン監督はすごい。映画の主人公は審判ですから。 常に完璧なジャッジを求められるレフェリー(審判)も普通の人間なんだ。大試合になればプレッシャーも...
-
2010
1月
25
-
言葉の持つ力を最大限に映像化!
1994年全人種が参加した初めての選挙で大統領に就任したマンデラ大統領の南アフリカ。1995年ラグビー・ワールドカップが開催され、南ア代表スプリングボクスが初優勝するまでの実話。 民族間対立も収まっていない政情不安の中で、チームメンバーが国の代表という使命感と責任感を持ち、試合を選手を見守る国民がその一生懸命さに感動し、国としての一体感が築かれていくまでの話。ラグビーのルールを知らない人も感銘を...
-
2010
1月
17
-
どすんっと見応え十分のサスペンスミステリーです。
2時間半の長尺を感じさせない目まぐるしい展開とニューヒロイン リスベットに釘付けです。大企業の不法行為を暴こうとする社会派雑誌の発行人とゴスロリファッションの天才ハッカーが行方不明の美少女の謎とそれにまつわる事件を解きほぐしていく息もつかせない壮大で緻密なストーリー展開です。大企業の不法行為、ナチス、サディズム、レイプと現代社会が抱える色んな問題を織り交ぜた骨太作品です。北欧の暗く寒い風景がより情...
パリのエスプリとシャネルを堪能できます!大人の女性必見の映画!
「花の香りではなく女の香り」を求めたシャネルNo.5誕生物語。 一大帝国を築いたファッションのカリスマがどういう愛を生きたのか、どうやって感性を研ぎ澄まして新しく香水やバレエの衣裳などを手掛けていくのか、その過程を描いています。 1913年「春の虐殺」という新聞見出しで有名なバレエ『春の祭典』初演で映画が始まります。ストラビンスキーの才能を認めたシャネルは、1920年に支援しているディアギ...
-
2010
1月
08
-
パリのエスプリとシャネルを堪能できます!大人の女性必見の映画!
「花の香りではなく女の香り」を求めたシャネルNo.5誕生物語。 一大帝国を築いたファッションのカリスマがどういう愛を生きたのか、どうやって感性を研ぎ澄まして新しく香水やバレエの衣裳などを手掛けていくのか、その過程を描いています。 1913年「春の虐殺」という新聞見出しで有名なバレエ『春の祭典』初演で映画が始まります。ストラビンスキーの才能を認めたシャネルは、1920年に支援しているディアギ...
- 1-12/12