東ティモール日本文化センター(2000年1月1日日東ティモール首都ディリで創立)は、東ティモール人自身の自立を促進するため、現地で約10年にわたり東ティモール人自身による現地の言語(テトゥン語や地方言語)を主として使いながら東ティモールについて書くように薦めその出版を随時行って20号を数えるにいたりました。
その中から日本の人たちに紹介したい文章を抽出して本年から日本語版「東チモールについて書く」を発行することといたしました。
編集長は現地語版と同じく青山森人氏が担当しています。(高橋道郎記)
『東チモールについて書く』は東チモール人の書き心・読み心を刺激することを主な目的に、そしてインドネシア軍撤退直後の東チモールで東チモール人との交流を促進するきっかけとする材料として青山さんが現地で作成してきた小冊子です。日本語版は、日本の人たちに東チモールのことを知ってもらうことを目的に、これまで蓄積されたものから抜粋・再編集・加筆し作成され、現在まで第3冊発行してまいりました。巻頭や巻末には各巻発行時に至るまで現地で起こった事件や話題が時系列的に「最近の出来事」としてまとめられており、「ニューズレター」に相応しい内容になっております。以下に各巻の内容を紹介します。
●第1巻(2009年2月17日発行・16ページ)
◆貴島正道さんの死を悼む
第二次大戦中、日本軍の主計将校として東ティモールに駐留し、戦後は市民活動の一環として東ティモールの解放運動に関わり続けた貴島正道さん(2008年4月11日没)の足跡。
◆スハルトは何をした?
貴島さんに先立つこと数か月、2008年1月27日に死んだスハルト元インドネシア大統領の、血に塗られた独裁者の歴史。
●第2巻(2009年4月17日発行・16ページ)
◆マクア語のごく簡潔な歴史
東ティモール東部のその起源から使用されている神話的な言語マクア語の歴史。
◆マンバエ語の会話例
東ティモールの周辺の海岸線から南部の海岸線に至る広い範囲に分布するマンバエ語の会話例。
●第3巻(2009年5月22日発行・16ページ)
◆日本かぼちゃとマリア像
東ティモールには緑と白の2種類のかぼちゃがあり、白い皮のほうを「日本かぼちゃ」といいます。ジトくんがお祖父さんから聞いた「日本かぼちゃ」の話とは…
◆消えゆく言語‐マクア語
ラウテン地方の四つの地方語の中でもっとも原始的な言語とされ、今や使う人が3人になってしまったマクア語にいついて。
◆軍隊のない社会を
ファリンティル・東ティモール防衛軍の第一部隊・ファルル=ラテ=ラクエ司令官とTNCCの高橋道郎氏との対談。
各巻300円(材料費など実費・送料込み)で頒布しております。ご希望の方は下記までお申し込みください。(後藤重雄記)
TNCC・東ティモール日本文化センター事務局
申し込み先 EMAIL: micho-t@mtg.biglobe.ne.jp
FAX 022-714-6233
981-3203 宮城県仙台市泉区高森5-20-1 高橋道郎気付
東ティモール日本文化センター