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cinema

2015-12-14 22:30


ティルダ・スウィントンが監督、オムニバス作完成

ティルダ・スウィントンが監督、オムニバス作完成
[女優のティルダ・スウィントン(右)と作家のジョン・バージャー(左) via FANDOR

女優のティルダ・スウィントンが監督として参加したオムニバス映画『The Seasons in Quincy: Four Portraits of John Berger』(クインシーの四季:ジョン・バージャーの4つの肖像)が、来年2月11日よりドイツで開催される第66回ベルリン国際映画祭のベルリナーレ・スペシャル部門でワールド・プレミア上映が行われることが発表された。

本作は、イギリスのバークベック・カレッジにある、大学院生へ映画製作の訓練やサポートをする機関「デレク・ジャーマン・ラボ」のプロデュースにより、作家/美術評論家のジョン・バージャーを描く4部構成のドキュメンタリー。

1973年に都会を離れフランスのオート=サヴォワ県の小さな村クインシーに移住したバージャーは、失われつつある農業という産業を記録したいと自給自足の農場を営んでおり、今作はこの地に暮らすバージャーの作家活動と生活を捉えているという。

第1部『Ways of Listening』は2013年に既に発表されており、ティルダ・スウィントンのデビュー作である『カラヴァッジオ』(デレク・ジャーマン監督/1986年)のプロデューサー、コリン・マッケイブが監督し、スウィントンが出演と脚本を兼任。父と友情を主題に、数十年来の友人であるスウィントンとバージャーの対話を記録した作品で、サイモン・フィッシャー・ターナーが音楽を担当している。

映画『Way of Listening』より ©2013, The Derek Jarman Lab
[『Way of Listening』より via The Derek Jarman Lab ©2013, The Derek Jarman Lab]

第2部『Spring』は、バージャーの著作における動物との関係というテーマについて、クインシー村の動物たちと並列させ考察するクリストファー・ロス監督作。第3部は、コリン・マッケイブと、pleqとして知られるポーランドのミュージシャン、バルトシュ・ジアドス(Bartosz Dziadosz)が監督し、政治について検証する『A Song for Politics』。そしてティルダ・スウィントンは、バージャーと息子イヴスとともに所有と持続性について思索する第4部『Harvest』を監督しているとのことだ。

ティルダ・スウィントンは2008年にも、人権をテーマにした全10章のオムニバス・ドキュメンタリー『The New Ten Commandments』でアーヴィン・ウェルシュやマーク・カズンズ、ダグラス・ゴードンといったアーティストらと監督を務めている。


【ベルリン国際映画祭公式サイト】
BERLINALE 2016: FIRST FILMS FOR COMPETITION AND BERLINALE SPECIAL
(2015.12.11)
https://www.berlinale.de/en/presse/pressemitteilungen/wettbewerb/wettbewerb-presse-detail_29588.html

【FANDOR】
Daily | Berlinale 2016 Lineup, Round 1
(2015.12.11)
https://www.fandor.com/keyframe/daily-berlinale-2016-lineup-round-1l

【The Derek Jarman Lab】
The Seasons in Quincy: Four Portraits of John Berger

http://www.jarmanlab.org/the-seasons-in-quincy-four-portraits-of-john-berger.html




▼【参考映像】ジョン・バージャーがティルダ・スウィントンを描く様子を収めた2012年の映像『Hung in Time: John Berger draws Tilda Swinton』

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