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北海道 札幌市

2014-12-02 17:32


北海道唯一の名画座・蠍座12/30に「笑顔で」閉館

北海道唯一の名画座・蠍座12/30に「笑顔で」閉館

北海道・札幌市の映画館、蠍座が2014年12月30日をもって閉館することが、蠍座が毎月発行する「蠍座通信」で発表された。

蠍座は札幌駅から徒歩3分ほどに位置するビルの地下1Fに、1996年6月オープン。55席の規模で、北海道唯一の名画座として3本立てのプログラムで上映を続けてきた。

「蠍座通信」最終号の文章のなかで、館主の田中次郎氏は「館主の強い好みを反映した映画を数多くかけつづけてここまでこれたのは、奇跡みたいなものです」「わたしにあともう少し経営能力がそなわっていたらもっと上手にやれたはずなのに、なさけないことですがうまくいきませんでした」と、18年6ヵ月間の営業の幕を閉じることを発表した。

また、須貝興行(現・SDエンターテイメント株式会社)勤務を経て、蠍座をオープンさせた当時の思い出として、「市内のある劇場代表の人が、『もう個人商店(映画館)の時代ではない』という意味の発言をどこかでしたのを耳にしました。『なら、オレがその個人商店をやりきってみせようじゃないか』 猛然と負けん気が起きました」と回想。

その後、個人で劇場運営を続けてきたことについても、「個人でも映画館商売を18年以上できたのだからひとまず及第でしょうか?ぜんぜんダメですか?」「蠍座は田中の道楽だ、と陰で言われることは何度もありました。結果的に採算をとることが叶わなかったのだから、道楽だったと思われても反駁できません」と綴っている。

最後に田中氏は、「蠍座がここまでやってこれたのは、なにより足を運んでくれた人たちのおかげです。もう一つあるとすれば、館主の意地ですかね。したがってお客さんにはありがとうを、自身の意地にはご苦労さんを言っておしまいにしようと思います。無念とか口惜しいの言葉はありません。淡々と笑顔で閉館します」と締めくくっている。

蠍座では現在、『マイ・ブラザー 哀しみの銃弾』『昔々、アナトリアで』『複製された男』を上映中。12月16日(火)から最終日の30日(火)までは、「蠍座思い出の1本」としてセレクトされた小林政広監督の『愛の予感』、ダルデンヌ兄弟の『ロゼッタ』、中村高寛監督の『ヨコハマメリー』の3作のほか、『マイ・ブラザー 哀しみの銃弾』『ある過去の行方』『友よ、さらばと言おう』が上映される。

[写真:「蠍座通信」Vol.222 最終号より]

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■蠍座
〒060-0809
北海道札幌市北区北9条西3タカノビルB1
TEL 011-758-0501

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北海道 / 蠍座 / 閉館


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