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青森県 青森市

2013-01-16 13:07


青森で寺山修司とケネス・アンガーが出会う展示

青森で寺山修司とケネス・アンガーが出会う展示

[写真:ケネス・アンガー Inauguration of the Pleasure Dome - Cameron as the Scarlet Woman, Samson De Brier as the Great Beast ed.1/7 1954年(2002年ニュープリント) Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE]

青森県立美術館で1月19日(土)から3月10日(日)まで常設展示+特別展示「寺山修司 dialogue ケネス・アンガー」が開催される。

この展覧会は、三島由紀夫がケネス・アンガーの映画『スコピオ・ライジング』(1964年製作)をニューヨークで観たというエピソードが契機となっている。映画・演劇プロデューサーで日本アートシアター・ギルド(ATG)の主要な映画館「アートシアター新宿」の総支配人葛井欣士郎が新宿に映画館を開館する際、葛井が三島にその映画館の命名を依頼し、映画「スコピオ・ライジング」に因んで「蠍座」と名付けられた。その劇場で寺山修司がケネス・アンガーの映画に出会い影響を少なからず与えられた。

今回の展示では神話的アンダーグラウンド・カルチャーの旗手として活躍した東西2人のアーティスト、寺山修司とケネス・アンガーの作品を通した邂逅を基にダイアローグ形式で彼らの活動を紹介する。ケネス・アンガーの映画短編集『マジック・ランタン・サイクル』に収められている代表的な作品『スコピオ・ライジング』を上映。さらにまた映画のシーンを自ら写真作品化することによって「夢」や「魔術」、「エロス」、「暴力」などで彩られた映像的記憶(イコニック・メモリー)を再構築し、時代のイコンとして提示する。このようにイコン化されたイメージは、デヴィッド・リンチやガス・ヴァン・サントなど現代の映画や美術に大きな影響を及ぼしている。一方、寺山修司は天井桟敷を主宰し、人生そのものがアングラ文化であった。

今回は寺山修司の映画作品「審判」と「二頭女—影の映画」の実験映像を上映することによってアンガーの映像や写真作品との対話を試み、今も古びない当時のアンダーグラウンド・カルチャーの時代精神をも浮かび上がらせていく。

なお、ケネス・アンガーの『マジック・ランタン・サイクル』はDVDがアップリンクより発売中

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【開催情報】
常設展示+特別展示「寺山修司 dialogue ケネス・アンガー」
青森県立美術館
2013年1月19日(土)~3月10日(日)
9:30~17:00(入館は16:30まで)
料金:一般500円/大学生・高校生 300円/中学生・小学生 100円
http://www.aomori-museum.jp/

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【DVD情報】
ケネス・アンガー『マジック・ランタン・サイクル』
ULD-618
4,935円(税込)
アップリンク
発売中
http://www.amazon.co.jp/dp/B006C5Y5YO/webdice-22

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キーワード:

寺山修司 / ケネス・アンガー


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