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cinema

2009-07-17 22:27


『アマルフィ』に脚本家をクレジットせよと抗議

『アマルフィ』の脚本は原作者の真保裕一氏と西谷弘監督が担当し、両者とも自分一人で書いた訳でないと辞退したのでクレジットしていないという製作サイドの理由。

だれが脚本料をもらい、DVD化の時の二次使用料を誰が受け取るのか...

日本シナリオ作家協会が抗議。脚本家の軽視につながるということだと思う。

脚本家名ない「アマルフィ」に作家協会抗議
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20090717-OYT1T00896.htm

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コメント(1)


  • 四宮隆史(弁護士)   2009-07-18 19:14

    抗議の根拠は、まさにそういうことでしょうね。

    法的な根拠をいうと、脚本家は、著作権法19条1項に基づいて「氏名表示権」という権利を持っています。

    <著作権法19条1項>
    著作者は、その著作物の原作品に、又はその著作物の公衆への提供若しくは提示に際し、その実名若しくは変名を著作者名として表示し、又は著作者名を表示しないこととする権利を有する。その著作物を原著作物とする二次的著作物の公衆への提供又は提示に際しての原著作物の著作者名の表示についても、同様とする。

    この法律上の根拠に基づいて、シナリオ作家協会は、脚本家の氏名又はペンネームを映画やドラマで表示することを主要な目的に掲げて活動してます。

    「アマルフィ」の場合も、原作者・監督のほかに、執筆に協力したライターがいれば、そのライターの氏名又はペンネームを、なんらかの形でクレジットするべき、とシナリオ作家協会は主張するでしょう。

    ちなみに、二次使用料などは、シナリオ作家協会等が掲げている使用料規程とは関係なく、契約書に基づいて、原作者や監督に支払われることになっているはずです(原作使用料、または監督報酬に上乗せするかたちで。)。
    ライターがシナリオ作家協会の会員でなければ、シナリオ作家協会の使用料規程に拘束されませんので、支払い方や料率も契約で自由に決定できます。