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投稿者:kyoto-ex


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終了小原真史「イッツ・ア・スモール・ワールド:帝国の祭典と人間の展示」

日本における博覧会初の人間の展示施設となった「学術人類館」にまつわる新発見写真や世界各国で行われた同様の資料約1000点を展示

  • 日程
    2021年02月12日 ~ 2021年02月28日

  • 時間
    09:00

  • 会場
    京都伝統産業ミュージアム 企画展示室

-見られる身体の歴史-

19世紀末から20世紀初頭の欧米では、博覧会が隆盛期を迎え、人々がモノの展示を通じて新たな世界認識を得る空間が作り出されていた。

初期の万博は、産業製品の先進性にしのぎを削る「産業の祭典」という側面が強かったが、やがて植民地拡大にまい進する帝国主義国がその国威をアピールするショーケースのような空間になっていく。日本でも1903年の第五回内国勧業博覧会で植民地・台湾のパビリオンが建設され、そのほかにも余興施設として「内地」周辺の「異民族」を展示する「学術人類館」と呼ばれる施設も登場した。

インディペンデント・キュレーターの小原真史が企画した本展では、第四回内国勧業博覧会跡地の岡崎エリアに位置する京都伝統産業ミュージアムを舞台に、日本における博覧会初の人間の展示施設となった「学術人類館」にまつわる新発見写真や世界各国で行われた同様の資料約1000点などにより、この時代の人々が植民地や異文化をどうイメージしていたか、またその欲望の所在を探る。

舞台芸術祭の一環として開催される本展は、観客とパフォーマーとの「見る/見られる」という関係性や、西洋の他者として位置付けられてきた身体の歴史をたどるという意味で、大きな意義をもつだろう。

2025年大阪万博を控えた関西において、博覧会が幻視させてきた明るい未来像の陰の部分にスポットライトを当てることで、グローバリズムの綻びや人種差別の問題、国家イベントの意味を考えてみよう。

◆小原真史(こはらまさし)
キュレーター・映像作家。1978年愛知県生まれ。監督作品に『カメラになった男 写真家中平卓馬』(2003)がある。2005年に「中平卓馬試論」で重森弘淹写真評論賞、2016年に第24回写真協会賞学芸賞を受賞。IZU PHOTO MUSEUM研究員として「荒木経惟写真集展 アラーキー」、「宮崎学 自然の鉛筆」展、「増山たづ子 すべて写真になる日まで」、「小島一郎 北へ/北から」展などを担当。単著・共著に『時の宙吊り 生・写真・死』、『富士幻景 近代日本と富士の病』、『戦争と平和〈報道写真〉が伝えたかった日本』、『森の探偵 無人カメラが捉えた日本の自然』など。

開催概要

日程:2.6 (土) – 2.28 (日)9:00–17:00 (入館は16:30まで)
*2.15のみ休館。

会場:京都伝統産業ミュージアム 企画展示室
https://kmtc.jp/access/

アクセス:地下鉄東西線「東山」駅1番出口より北へ徒歩約10分

料金:一般: ¥500
ユース・学生: ¥300
高校生以下: 無料
※チケットは当日会場でご購入ください。
※「イッツ・ア・スモールワールド:帝国の祭典と人間の展示」は、他のKYOTO EXPERIMENTのShowsプログラムのチケットをご提示いただくと、無料でご入場いただけます。
※京都市京セラ美術館、京都国立近代美術館、細見美術館の当日のチケット半券をご提示いただくと、¥100 引きでご入場いただけます。

詳細はこちらをご覧ください→https://kyoto-ex.jp/shows/2021s-masashi-kohara/

キーワード:

京都 / 展覧会 / 万博 / 写真


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